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JK LOOPER  作者: ネコのうた
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
150/317

150.潜伏先へ

周囲の人外を殲滅したらしい[護衛隊]と[ホテルスタッフ]が、屋内へと戻ってきます。


そのタイミングで、誰かしらの電話が鳴ったのです。


「ん?」

「あぁ、私や。」


黒髪ボブの女性が、スーツ(上着)の左ポッケからスマホを取り出しました。


「はい、もしもし??」

「…うん、……うん、………うん、…………うん、そっか、分かった。」

「これから合流するさかい、もう少し待っといて。」

「連絡、ありがとう。」


電話を切ったナガハマさんが、


「あの少年らの居所(いどころ)が判明しました。」

「今は廃墟同然になってしまっとる大きな病院を、拠点にしとるみたいです。」

「詳しいことは、あとで仲間に聞くとしましょう。」


このように説明したのです。


彼女の右隣で、


「あそこか…。」

「こっからやと歩きで40分ぐらい掛かるやろな。」

「全員ぶんのタクシーを手配してもええんやけど……。」

「幾つかのグループに分かれて、“転移の宝玉”を使おうか。」

「そっちのほうが早よ済むし。」


サカイダさんが提案しました。


そこから、我々は、2~3分ほど話し合ったのです。


この結果、アケミさん達を、ナガハマさんが受け持つ事になりました。


[神里町(かみさとちょう)自警団]は、オシャレ坊主さんが担当します。


私・琴音(ことね)壱紀(かずき)くんは、ヒデさん&マサさんと共に、眼鏡のツボイさんと“テレポーテーション”する運びになりました。


勿論、残り7名の護衛隊の方々も付いて来ます。


なお、[一般職]は、お留守番です。


「ほな…、病院から(しも)にさがったとこに在る“コンビニの駐車場”に移動しよか。」


隊長である黒髪ボブさんが、隊員の皆さんに伝えました……。



目的地にて――。


1人の女性が待機していました。


「ごめん、遅くなった。」


謝るナガハマさんに対して、


「ううん。」

「そんなに経ってないから、平気。」


その人が首を横に振ります。


彼女は、背丈が155㎝くらいの、“茶髪ショートゆるふわパーマ”です。


(どこかで見たことがあるような…。)


〝ムムムムムッ〟と記憶を辿った私が、


「あ!」

「夕方に、“東大路通(ひがしおおじどおり)”で、お会いした方ですよね?」


こう尋ねてみたところ、


「……、ああー、〝神社に行く〟()うとった人らかいな。」


相手も思い出してくれました。


それはさて置き。


「ところで。」

「これから乗り込む廃病院には、“結界”は張られているのかい??」

「その場合は“ネクロマンサー”とやらに敵意や悪意を抱いているボクらは入れないらね。」


勇者さんの質問に、


「いや。」

「こっそり近づいて、小石を投げつけてみたら、外壁に当たったさかい、建物自体はノーガード(・・・・・)やな。」


ゆるふわパーマさんが返します。


「それだと、エネミーの侵入を簡単に許してしまうんじゃない?」


このように訊ねたのは紗凪(さな)さんです。


「ま、通常は。」

「そやけど…、正面や裏に東側の入り口から、10人ぐらいずつ出てきて、全て倒しとったさかい、問題ないんとちゃうんかな??」


ゆるふわパーマさんが見解を示したら、


「合計で30人か。」

「……、ひょっとしたら、もっと存在していて、ローテーションを用いているのかもしれないが…。」

「にしても、子供だけで生活してるとは、感心できねぇな。」


団長さんが眉間にシワを寄せました。


「あー、いや、〝大人も()った〟との報告があります。」


補足した女性に、


「そうなんですか?」


私が伺ったところ、〝うん〟と頷いたのです。


「なんにせよ、ひとり残らず捕まえればいいだけだろ。」


日焼けマッチョのサトシさんが意見したら、


「そやな。」


サカイダさんが賛成した流れで、


「とりあえず、パーティーを組み直しとこか。」


そのように述べました。


これによって、[護衛隊]と[シンオウ(神横)連合隊]が、それぞれ再結成されたのです。


「準備は整ったかい??」

「良ければ、赴くとしよう!!」


何故だか嬉々とするアケミさんに促され、(かたき)のアジトへと向かう私たちでした―。




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