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JK LOOPER  作者: ネコのうた
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
130/317

130.準決勝

[旧・ミツル派]が去った後は、順調に試合が進んでいきました。


8番のクジを引いていた【勇者】ことアケミさんの所も、危なげなく勝ち残っています。


負けたチームが、順次、帰っていったなかで、我ら[シンオウ(神横)連合隊]は、二回戦目を迎えたのです…。



団長さん達が整列していきます。


対するは、あの“ヤンキー”の方々です。


団体名は[強虎嵐武(きょうこらんぶ)]との事でした。


私が、


「“狂喜乱舞(きょうきらんぶ)”の間違いではないんでしょうか??」

「四文字熟語の。」


〝はて?〟と首を傾げたら、


「多分、“阪神タイ○ース”のファンなんだと思うよ。」


マサさんが述べたのです。


更には、真守(まもる)さんが、


「間違いないだろうね。」

「彼らの言葉は“大阪弁”みたいだし……、女性陣が着ている服の背中には“虎超乱(こちょうらん)”って刺繍してあるから。」


との見解を示しました。


「あー、確かに。」

「男性陣は、“強虎嵐武”って縫われていますね。」


私が頷いたところ、


「どっちも〝暴走族の名称〟なんだろう。」


カナさんが推測したのです。



一方、出場する人たちが並び終えたところで、


「戦う前に確認しておきたいんだが…、そっちのメンバーは、先程の試合で防具を装備していなかったよな。」

「今回も、そうするつもりなのか??」


光沖(みつおき)さんが訊ねます。


これに、あちらのリーダーであろう“金髪リーゼント”さんが、


「せやで。」

「なんせ、うちらにとっての鎧は、この“マトイ”やからなッ!!」


と、告げたのです。


琴音(ことね)が、


「マトイって、なぁに?」


誰ともなく質問し、


「連中が着ている“特攻服”のことだよ。」

「“とっぷく”て呼ばれてたりもするけど。」


カナさんが教えてくれました。


“元ヤン”であるカナさんは、ジャンル的に詳しいようです。


その頃、向こうでは、


「じゃあ、俺達も、同じ条件にしよう。」

「でないと、フェアじゃないからな。」


団長さんが[戦闘モード]を解除しました。


すると、穂積(ほづみ)さんも、


「“心意気”ってやつか……、ま、嫌いじゃないな。」


私服へとチェンジしたのです。


目を合わせたヒデさんと壱紀(かずき)くんが、続いて、防具を解きます。


軽く〝はぁ〟と溜息を()き、


「男って、ほんと、バカよね。」

「私服、汚したくないんだけど…、しょうがないか。」


諦めた紗凪(さな)さんも“モードチェンジ”したのです。


一連の流れに、


「なんや??」

「自分ら……。」

「めっちゃ、ええヤツらやん!」


満面の笑みを浮かべる“金髪リーゼント”でした。



各自、ポジションに着いていきます。


[シンオウ連合隊]は…、


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


               騎士の光沖さん


      武闘家の紗凪さん         戦士の壱紀くん


        アサシンの穂積さん    シーフのヒデさん


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


このような配置です。


さて。


「始めえッ!!」


審判さんが合図を出すなり、[強虎嵐武]がダッシュしました。


ちなみに、あちらの5人は〝男性のみ〟です。


木槍の団長さんと、木剣の金髪リーゼントが、激しく打ち合っていきます。


紗凪さんは、“赤髪オールバック襟足(えりあし)”が振るう木槍を、〝ひらりひらり〟と躱していました。


壱紀くんは、“黒髪リーゼント”と、互いに木斧を繰り出しています。


光沖さんと金髪リーゼントが闘っている両脇を、二人の男性が駆け抜けていきました。


“茶髪ロン毛”を後頭部で束ねている人が、木刀で、穂積さんを攻撃していったのです。


“黒髪セミロングのソバージュ”は、ヒデさんに、薙刀を払います。


穂積さんとヒデさんは、それらを()けたり、木短剣で受け流していました。


ほぼ互角みたいですが、[シンオウ連合隊]には余裕が感じられます。


全員、落ち着いて、反撃の隙を窺っているようでした―。




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