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JK LOOPER  作者: ネコのうた
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
129/317

129.ブレイクタイムに。

[新・京都見廻組(みまわりぐみ)]が、長テーブルの方へと戻っていきました。


その流れで、“3番”の暴走族がブルーシートから[木製の武器]を選び始めています。


どうやら、周囲は、こちらの出来事に気付いていなかった模様です。


〝スッ〟と見上げた私が、


「えー、本日は、天候にも恵まれ……。」

「〝青き空 そよぐ風にて 舞う桜〟といったところですねぇ。」


ド素人感満載の俳句を詠んで、話題を逸らそうとするも、


琴晴(ことは)りぃ~ん。」

「トボケないで、説明してくれるッ!?」


ミサさんに詰め寄られてしまいました。


更には、


「うむ。」

「確かに、その通りだな。」

「このままでは、いくらなんでも意味不明すぎだからねッ!」


勇者さんが賛成します。


正面を向いて、軽く〝はぁ〟と溜息を()いた私は、


「分かりました…。」

「でも、〝決勝戦が終わってから〟にさせてください。」

「それであれば、いろいろと教えることを、お約束しますので。」


と、お願いしたのです。


「事情は、さて置き。」

「琴晴の頼みならば、聞いてあげてもいいんじゃないか?」

「中華街を救ってもらった恩があるわけだしさ。」


カナさんに言われ、


「んん~、……、しょうがないなぁ。」

「じゃあ、それまで待つよ。」

「“琴晴りん”を信用して。」


ミサさんが承諾してくださいました。


それに続いて、


「では、こちらも、取り敢えずは引き下がろう!!」


勇者さんが穏便に済ませてくれたのです。


ひと段落したところで、真守(まもる)さんが、


「ちょっと、いいかな??」

「“神里町(かみさとちょう)”のメンバーで話しがしたいんで、暫く離れさせてもらっても。」

「あ、団長は、ここで皆と待機しといてくれない?」

「悪いんだけど…。」


[シンオウ(神横)連合隊]に伝えました。


「ん??」

「お前たちは〝知っている(・・・・・)〟ということか。」

「この件を。」


光沖(みつおき)さんの質問に、


「ああ。」

「彼女が、俺の妹を生き返らせるための旅に出るときや、その後も、何かと、な。」


穂積(ほづみ)さんが答えます。


「そうか。」

「……、まぁ、俺とかよりも付き合いが長いみたいだから、当然か。」

「いいだろう。」

「決勝戦が終了するまで、追及しないでおいてやるよ。」


一応は納得する団長さんでした…。



私は、紗凪(さな)さん・真守さん・穂積さん・壱紀(かずき)くん・琴音(ことね)と共に、[ラジオ塔]から北に10Mほど移動しています。


「君が決めたんなら、僕らは構わないけど……。」

「本当に良かったの??」


真守さんが少なからず心配そうに尋ねてきました。


「はい。」


頷いた私は、


「ただ…、〝必ず優勝する〟のが条件になってきます。」


真顔で述べたのです。


これに、紗凪さんが、


「つまり?」


首を傾げます。


「えっと、ですね……。」

「こちらが蘇らせたいのは、穂乃歌(ほのか)さんと、ミサさんの御家族を合わせた、4名なんですよ。」


穂積さんが、


「ふむ。」

「枠が一つ余るな。」


と述べました。


「ええ。」

「なので、それ(・・)を、勇者さんのパーティーに譲れば、私は、きっと、ハルカさん、あー、…、女性の騎士さんに、二度と襲撃されないであろうと思うんです。」

「あちらが復活させたいのは、その人の〝弟のみ〟といった感じだったので。」


私の考えを、


「成程。」

「君が命を狙われなくなれば〝タイムループなどの情報を開示しても大丈夫〟という事だね。」


真守さんが理解したようです。


「だったら、何がなんでも優勝しましょう。」

「穂乃歌だけでなく、琴晴ちゃんの為にもね!」


そう鼓舞する紗凪さんでした―。


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