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JK LOOPER  作者: ネコのうた
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
128/317

128.ミスってしまいました(汗)

黒髪で“七三分けツーブロック”の審判さんが、


「“シンオウ(神横)連合隊”の勝利っつー事で…、次の試合まで5分間の休憩に入ります。」


そのように告げました。


紗凪(さな)さん達5人が、我々の方へと近づいてきます。


私たちの二つ左隣にいた[スラムダンカーズ]の観戦メンバーは、“ぶべぇーッ番長”の所に向かっていきました。


出場していた“筋肉ダサ()”らは、結果を受け入れられないのか、半ば呆然としています。


[祇園枝垂桜(ぎおんしだれざくら)]へと歩いていた審判さんが〝ピタッ〟と止まって、


「あ、そうやった。」

「貸し出した木製の武器は、各自、返却しといとぉくれやす。」

「で、二回戦に出る人らは、ブルーシートから選ぶように。」

「“3番”のチームから順に、よろしゅうお頼申(たのもう)します。」


こう伝えたところ、


「ふんがぁあ――ッ!!!!」


“角刈り武闘家”が木製のヌンチャクを地面に投げつけて、


「納得いかねぇ……。」

「こうなったら、ヒデ達と、そこのナメきった眼鏡(おんな)を、フルボッコにしてやんよッ!!」


[鉄製のヌンチャク]を装備したのです。


多分、本人の所持品でしょう。


それにつられるかのようにして、“番長”の仲間も[戦闘モード]にチェンジしました。


15名のうち3~4人は私服のままなので、この面子は[一般職]かと思われます。


「いい加減にしろよ、カヤマ。」

「こっちにも“我慢の限界”があるっていうのを、分からせてやろうか?」


ヒデさんが怒りを抑えながら、ご自身の[ダガー(短剣)]を出現させたところ、


「僕も一緒に戦うよ。」


マサさんまでもが“モード”を変更したのです。


お二人とも、薄鉄の額当て/肩当て/胸当て/肘当て/籠手/膝当て/脛当て、といったスタイルになっています。


これらは、[錬金術師]であるミサさんが製造した防具だそうです。


それにしても、“カヤマ”とは??


おそらく、“筋肉ダサ男”の名字なのでしょうが…、“加山”なのか、はたまた“香山”なのか、或いは“佳山”なのか、ここら辺に関しては謎であります。


なにはともあれ、


「俺たちは“運命共同体”だからな、一緒に戦うぜ。」


団長さんが[アイテムBOX]から出した“バンプレート(護拳)型の鉄槍”の柄を握りました。


これによって、私達も[戦闘モード]へと装備を移行したのです。


ミサさんとカナさん以外は。


更に、我々のすぐ右隣に居る【勇者】さんが、


「ならば、ボクらも協力するとしよーうッ!」


モードチェンジし、[レイヤー×スレイヤー]つながりの“戦闘職”と“ユニーク職”が続きました。


「オレ達も加勢したろか?」

「なんせ、ソイツラには、ごっつぅムカついとるからなぁあッ!!」


これは“白い特攻服&金髪リーゼント”の主張です。


もはや抜き差しならない状況のなか、走ってきた[新・京都見廻組(みまわりぐみ)]が、我々と“角刈り武闘家一味”との間に入ります。


ちなみに、この方々も、スーツから戦闘用の装備に変わっていました。


“女性剣士”さんが、


「これだけの数を相手に、どないしはります??」

「さっき、あっさり負けてはったのに、勝てるとでも?」

「どうしても掛かってくるんやったら、徹底的に叩いて、警察に引き渡しますえ!?」


[スラムダンカーズ]に宣言したのです。


同じグループに属していらっしゃる身長185㎝ぐらいで[右手に盾:左手に長槍]の“男性騎士”さんが、


「痛い目ぇ見んうちに、早よ、()ねッ!」


凄んだ結果、


「…………。」

「いつか、絶対、土下座させてやる!!」


暫く黙って睨み付けてきていた“番長”が捨て台詞を吐き、[旧・ミツル一派]を連れて、どこへともなく退散しました。


「乱闘にならずに済んで、良かったですね。」


〝ホッ〟とした私の左斜め後ろにいるミサさんが、


「つーか、琴晴(ことは)りん。」

「なんで、“魔女”みたいなかっこうになってるの?」

「琴晴りんは“巫女(・・)”だったよね??」

そっち(・・・)は、“コトネ―ン”になってるし。」


ツッコんできたではありませんか。


これに反応した勇者さんが振り返って、


「いや、君は、確か…、“戦士(せんし)”だったよな?」


指摘してきました。


[スラムダンカーズ]とバトルになりそうだった時に、私と琴音(ことね)は姉妹揃って、うっかりと“戦闘モード”にチェンジしてしまっていたのです。


(どうしよう……。)


上手い説明が浮かばず、頭を悩ませる私でした―。




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