表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
JK LOOPER  作者: ネコのうた
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
121/317

121.試しておくみたいです・転じて

「おっと!!」


慌てたマサさんが滑り込むかのように店内へと入ってきます。


間一髪で[風の刃]が当たらずに済んだマサさんが、建物の中で〝ふぅー〟と安堵の息を吐きました。


一方、団長こと神原光沖(かんばらみつおき)さんが〝くるッ!〟と反転するなり、


風斬(ふうざん)!!」


[バンプレート(護拳)状のランス()]を、左から右に払って、やはり、三日月状の“風の刃”を、飛ばしたのです。


ただし、最大幅26㎝×長さ2.6Mらしいので、人外とはサイズが異なりました。


いずれにしろ、それ(・・)が、横並びになっていた二体の鴉天狗にヒットしたのです。


腹部が斬れた鴉天狗がバランスを崩すなか、残りの三体が旋回します。


地上では、いまだ身動きが取れずにいる“おとろし”が、口から最大幅50㎝×長さ1Mで[歪なクリスタル形の氷]を、団長さんに放ちました。


「ぬんッ!」


光沖さんがランスを前方へと繰り出し、


ドゴンッ!!


と、先端を当てた事によって、落下した氷が、


ズドォンッ!


道路で、大きめに割れて、消滅していきます。


このまま有利に展開していけるかと思いきや、団長さんの背後から、4~5㎝幅の【ビーム】が飛んできて、右肩を貫通したのです。


「ぐッ!?」


光沖さんがヨロめいたところで、マサさんが施していた【フィクス】の効果が失われてしまい、妖怪たちが再び前進しだしました。


そこへ、一体の鴉天狗が急降下してきて、錫杖(しゃくじょう)と槍が合体したかのような武器で、団長さんの顔面を刺そうとします。


光沖さんは、ご自身のランスを横向きにして〝ガツンッ!!〟と防いだものの、肩に痛みが走ったのか、


「ぬぅッ!」


苦しげな表情を浮かべて、フラつきました。


相対する鴉天狗がチャンスとばかりに、“錫杖型の槍”で突きに掛かります。


しかし、結構な速度で両者の間に割って入った穂積(ほづみ)さんが、ジャンプするのと同時に、鴉天狗の首をダガーで切ったのです。


着地した穂積さんに、


「すまない、助かった。」


団長さんが感謝します。


店内では、


「んー、……、空中からの攻撃が厄介みたいだね。」


見解を示した真守(まもる)さんが、


「ちょっと行ってくる。」

「皆は待機しといて。」


このように述べ、建物から出ていきました。


「お、真守。」


気付いた穂積さんに、


「宙に浮いているエネミーらは僕が引き受けるから、それ以外は頼んだよ。」


真守さんが伝えます。


[体力回復ポーション]を飲み終え、治癒した光沖さんは、


「そいつぁ、ありがたい。」

「よろしくなッ!!」


任せることに決めた模様です。


真守さんが〝コクッ〟と頷き、


「取り敢えず…。」

「ファイア・ボール!」


“魔法の杖”から直径24㎝という【火の玉】を、負傷している鴉天狗へと発射しました。


当然、お腹を狙って。


命中した箇所が〝ボワッ!!〟と燃えた鴉天狗が、


「ガァーッ!」


と鳴いております。


それをきっかけに、改めて奮い立つ、[シンオウ(神横)連合隊]でした―。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ