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JK LOOPER  作者: ネコのうた
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。
107/317

107.ロータリーにて。

一体のハーピーが両翼を後方に反らしました。


あれ(・・)がくる!)


私が、そう思った次の瞬間、敵が前方に〝ブンッ!〟と振った翼の左右から【尾羽(おは)】が飛んできたのです。


数は合計で50発といったところでしょう。


昨日、三重県へと赴く道中で何度か見て知っている私は、右へのサイドステップで躱しました。


ま、相手は目を閉じており、完全に的を外していたので、()けなくても良かったみたいですが…、“念のため”であります。


この間に、一匹のアルミラージが姿勢を〝グッ〟と低くしました。


そして、全身を前に突き出すと共に、琴音(ことね)めがけて、角から【雷撃】を放ったのです。


しかしながら、こちらも視力を奪われたままなので、狙いを定めきれず、妹の左膝の横を通過していきました。


ちなみに、これまでの戦いで分かったことがあります。


それは、〝エネミーによってはスキルか魔法を使う際にタメを作る〟というものです。


なので、こちらが攻撃を仕掛けていないにもかかわらず、人外が身構えたときは、何かしらの“特殊能力”を扱おうとしているサインであるため、対応しやすくなります。


琴晴は、幾つかのバトルを経験したこともあって、【閃光】【恩恵】【光の玉】をバランスよく使用しつつ、薙刀を払っていきました。慣れたもので。


壱紀(かずき)くんは、初めての戦闘に戸惑いながらも、【デストロイ(破壊)】を発動して、敵を倒しています。


柔道経験者だからでしょうか? “勝負勘”みたいなものが割とあるようでした。


〝あとは場数を踏むのみ〟といった感じで、心配しなくても大丈夫そうです。


私はというと……、【ファイア()】【アイス()】【ウインド()】【サンダー()】【エクスプロージョン(爆発)】の“球体”を、次から次へとエネミー達に飛ばしたものの、まだLV.1のため、どの直径も11㎝であり、ダメージは極小のようでした。


それでも、めげずに魔法を発射しまくり、ヒットさせまくった結果、眼前の人外集団が消滅しきったときには、


『あなたのレベルが上がりました。』

『あなたのレベルが上がりました。』


と、二連続で脳内にインフォメーションが流れ、“LV.3”になりました☆


全ての敵を屠ったのは、妹&従兄妹ですが…。


私は、今のところ、“戦力外”になっております(涙)


コホン。


話しを元に戻しましょう。


この後は、生き残っているエネミーらとの戦いになっていきました。


いささか厄介なのは、“ウッドゴーレム(樹木人形)”です。


何故なら、【閃光】が効かないのと、ノーモーションで腕を伸ばしてくるため、ほぼ100%の確率で捕まってしまうからであります。


最後尾にポジショニングしているレベルの低い私を守りつつ戦う壱紀くん&琴音が、枝みたいな腕で〝グルグル巻き〟にされたところを、魔法を当てて、離させました。


勇者さん達と旅していた際に、“火炎系”と“爆発系”が特に苦手なのは検証済みなので、そこら辺を放っていきます。


ただ、現在の私では、〝少し焦がす〟程度の威力でしかなく、〝燃やす〟には至っておりません。


他に、私と妹が手こずってしまうのは、“昆虫の魔物”です。


とは言え、アリもまた、“蟻酸(ギサン)”を吐こうとするときには、顔を〝スッ〟と上げて〝ピタッ〟と止まるアクションを行うことが判明しているので、落ち着きさえすれば回避できます。


まぁ、私と琴音は、いつもプチパニックに陥り、〝あたふた〟してしまいがちですが。


壱紀くんは虫が平気みたいなので、ほぼほぼ、お任せして、私たち姉妹は支援に徹する事にしました……。



ロータリーを中心に、あちらこちらの道路や空中に出現している人外らと攻防すること約50分。


どうやら、殲滅できたみたいです。


これによって、私のレベルが“6”になりました♪


ひと段落ついたところで、


「あと10分ぐらいで新幹線が出ちゃうから、急ごう。」


琴音と壱紀くんを促します。


[私服モード]にチェンジした私達三人は、小走りで駅へと向かったのでした―。




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