おとぎ話 聖剣伝説
えっちなお話じゃないぞ!
その岩山には、近づいてよーくよく観察しなければ目に見えない大きな洞窟があります。
その岩山の周囲には湖もなければ川もなく、周囲は完全に干からびています。
全く水気の無い岩山ですが、不思議なことに洞窟からはチョロチョロト水がながれています。
岩山の中は見渡す限り、真っ暗。なにもみえません。 天井も壁も剥きだしのゴツゴツした岩石です。
この洞窟がどこまでつづいているのかはわかりません。
もしかしたら、ちょっとした洞穴かもしれませんし、もしかしたら、底が深いダンジョンなのかもしれません。
この洞窟の最奥部からでしょうか?一筋の水がチョロチョロト流れ、足元に一本の小川をつくっています。
実はこの洞窟の最奥には、一本の剣が納められています。
その剣はとても短く、剣を握る柄と鍔はしっかりしているのですが鍔から先は糸のように細くまるで死んで乾燥しているイトミミズのような状態です。
洞窟から流れて来る水はこの剣から滴り落ちるようにながれています。
この剣は遥か昔に、魔王を倒した聖剣なのです。
しかし、今はその魔王を倒した聖剣伝のような面影をなくしたみミイラのようになっいているのです。
この聖はまさに聖剣のなかの聖剣。聖剣伝説という名がつく一振りなのです。
そう、普通の聖剣であればその姿を変形させることも歪めることもなく、この聖剣のように干からびることもなく神々しい光を放ち存在しますし、ちょっと特殊な剣であればある条件下で凄まじい力を発揮するのですが、この聖剣は聖剣は聖剣。聖水が必要なのです。
しかも普通の聖水、神職のものが沢山の祈りを込めて作り出す聖水を吸収して真価を発揮するものではなく、純粋な乙女の聖水を必要とするとてもイヤらしい聖剣なのです。
もちろん、純粋な乙女の聖水を吸収したこのイヤらしい聖水は、魔王をも一撃で倒すほどの力を持っており、彼の魔王を討ち滅ぼした際には使用者の聖水によりその真価を発揮したそうなのです・・・・・。
・・・・・そんなイヤらしい剣まで使って度々訪れる魔王の討伐。
ワザワザそんなイヤらしい聖剣を使ってまで挑みたくない、というのが歴代の勇者たちの意見。
そして、この聖剣はこの洞窟に納められ封印され安置されていたのである。
『うう・・・・//・・・・・こうまでしなければ、魔王をたおせないなんて』
しかし、時は現代、今までにない魔王の誕生と同時にそんな伝承を知ってしまった今代の勇者は、この聖剣伝説に頼るしかなく、この洞窟のおくにまで足を踏み入れていた。
『恥ずかしいよう・・・・・』
今代の勇者は、ミイラと化した聖剣にまたがり、放尿したのであった・・・・・
入院中に書いたお話しでした。
お読みくださいましてありがとうございます。