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天才兄弟が名門進学校をプロデュースしてみた 作者:たぬき倶楽部
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早太/放課後

5、6時間目も速攻で終わらせ、帰ろうとする早太を宮川が呼びとめる。

『ねえ、一緒に帰らない?』

内心、(ヒョエエキターヤッフー☆マジかよサイコー神様アザス!!)
と思っている早太だったが、至ってクールな顔つきで、
「うん、帰ろうか。」

とうなずいた。
女子と帰るなんていつ以来だろうか。

早太が小学生低学年の頃の思い出を必死に漁っていると、宮川が、
『ちょっと、大工バーガー寄らない?』
と提案した。

大工バーガーとは、駅前にある大手ハンバーガーショップである。

秒速で承諾した早太は、美少女を連れて店内に入った。

いつもは混んでいるのだが、今日は時間帯のせいか空いている。

見慣れている大工バーガーも、宮川さんと来るとやっぱりちょっと違うな、と早太は感じた。

奥のボックス席を利用し、宮川さんと向かい合う感じで座る。
それだけで胸が高鳴る。

『六角での高校生活、ちょっと1人だと不安でさ。時間はそんなに取らないから、話きいてくれる?』

そんな宮川さんの頼みを、断る男がいるはずがなかった。

頷くと、彼女は話し始める。

『実は六角高校って、ここら三校(六角、神橋、皐月)で闘大進学率も1番高いらしいけど、退学する人も多いらしいよ。』

宮川の話は早太にとって意外な事実だった。
少々ついていけないからといってやめる奴がいるのだろうか。そりゃここでやっていくのは楽じゃない。
早太だって努力なしにはついていけないだろうし、生物など初めて習う授業にはギリギリな面もある。
ただ、小・中の頃は体が強くなく、免疫についての本を幾つか読んだ事があった。
それが響いて教師に気に入られただけだ。

でも、もし俺がギリギリで学校に滑り込み、予習なしで難解な授業を受けたら。
誰も頼る人が居なくてひとりぼっちだったら。
自分は耐える事が出来るだろうか。

早太は自分の運の良さを感じた。
入学前、入学後の努力が、うまく作用して自分は校内の中では余裕のあるポジションにいる。
しかし成績のあまりよくない10組の奴らとも紙一重だ。

早太のこの平等な価値観が、後に早太自身を救うことになるのだが、それはずっと先のことだ。

『早太くん、一緒に頑張っていこうね、私も風紀委員だから。
早太くんも確か風紀委員だよね。
あっ、体育祭実行委員とかもあった、先生が勝手に決めちゃったやつ!』

話している時の宮川さんも、かなりかわいい。
早太がニヤニヤしながら聞いていると、宮川さんは怒って、

『早太くん、ちゃんと話きいてるの?人の顔見て笑ってるだけじゃん!』

怒っても宮川さん、かわいいなあ…と思いつつ、聞いてるよと返事する。


そんな時間は、早太にとって学校のあくせくした雰囲気から逃れる事が出来る癒しであった。
「また、話聞かせてよ。」
と別れ際にいうと、こころよい返事を貰った。

早太の生活は、入学2日目から楽しいものになっていった。
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