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Gift~神からの贈り物~  作者: 縫月
7/25

level.2 その3

女神アイシスが解放されてから直ぐに変化が起きた

彼等にもグリンローグの民と同じくマナが見えるようになったのである


そして少なからず水魔法を使えるようになった者もちらほらと現れ始めた

ア…アクアヴェール!

レムも魔法が使えて喜んでいる


一方でロイとゼロスが皆と離れたところで会話している


1万年前の異変それに100年前の魔物の凶暴化…

この2つを繋ぐものはおそらく自分達異界の者の仕業だ


だろうな

我々が初めてこの世界に来たとき語りかけてきた声の主

奴こそ黒幕であろう

ロイよ貴様はこれからどうするつもりだ?

アルバトロスに加入し共に行くか


あなたも気付いてるだろう

今のところ俺達には他の女神を解放する術がないって

きっとアイシスが解放されたことにより結界は消えた

でもそれは一部に過ぎない…

女神を解放出来るのはそれぞれの結界の中にいる人間だけだ


確かになと頷くゼロス


俺はレムと一緒に当初の予定通り仲間を探す旅に出るよ

ナイト·ウォーカーにはセルフィとは別に拠点があった

そこに行けば逢えるかもしれない

勿論他の結界の中の可能性もあるけど0じゃない


そうか…貴様らを迎えられぬのは惜しいが致し方ないな


また逢えるよ

その時がきたら一緒に戦おう


2人は握手を交わし袂を分かった


そしてセルフィに帰る道中ロイとレムはアルバトロスの皆に

別れを告げかつてのもう1つの拠点『丘の上の白い家』を目指したのだった


皆いい人達だったね…

レムは淋しそうな表情をしている


そうだねと答えるロイ


あのときね…バロンさんが言ったの

「お嬢ちゃん皆を守ってくれ」って

でも…でも私バロンさんとエンジさんを守れなかった…


レムの瞳からポロポロと大粒の涙がこぼれ落ちる


人がいっぱい死んでた

ゼロスさんも殺してた

こんなの悲しいよ…私皆を守りたい…


レム……


ロイはレムを優しく抱きしめ言った

争いをなくしていこう…と


その一方で争いを拡大させようと動きを見せる者達がいた

アルバトロスと並ぶ大規模ギルド『紅炎の騎士団』である

200人を超えるメンバーでそれを纏めているのが団長と呼ばれる男

レオンそしてその側近であるJとファムの2人である

彼らは王国の騎士団となり『神託者』狩りを行っていた


レオン様すべて順調にいってますね

J貴方の方はどうです?


ククッ…滞りなく進んでるゼ


暫し待てワシらが野望は必ず実現する

楽しみやのぅ


後に彼らによってもたらされる大いなる争い

それにロイ達も巻き込まれる事となる


丘の上の白い家を目指し旅を続けるロイとレムは途中ザラという

大陸東部辺境ののどかな村に着いたのでここで休憩を取ることにした


一見のどかだけどなんだろう…村の人達の様子がおかしい

ロイは村の異様な雰囲気を感じ取った


! あの…何かあったんですか?

レムが通りすがった村の女性に話しかけた


え?

いえ な、何も…とそそくさと去っていった


何かあるね


関わらないでほしい事なら放っておこう

とりあえず宿を探して今日はこの村に泊まろう


こうして2人は1日村に滞在することにした

その夜だった

2人を村の女性が訪ねてきたのである


あなたは昼間の…

その女性は昼間レムが声を掛けた女性であった


お2人は神託者ですよね?私はこの村に住むマージュと言います

どうか親友を助けてくれませんか?


女性は語り始めたこの村で起こった出来事を

ある日彼はこの村にやって来ました…

彼の名はセタロウ神託者です

数日この村で過ごした彼は私の親友エミリアと恋仲になり

この村で一緒に暮らしていく事を決めたのです

ですがそれを許さなかった村の長たちが


(神託者と一緒になりたいなどあってはならん)


(汚らわしい子ね)


(奴らは人間かも怪しい得体の知れんものだ)


などと言って2人を村の近くにある牢屋に閉じ込めてしまいました

私も必死に長たちを説得したのですが聞いてもらえず

2人もいずれ受け入れてもらえると信じて自ら牢屋に…うぅ…


私達に何が出来るか分からないけど力になります!

レムは女性の手を握りしめ励ました


そうだね…助けを求められたらほっとけないね

マージュさん案内してください


ありがとうございます

マージュは涙を拭うと付いてきてくださいと

2人を牢屋まで案内するのであった

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