level.６ その２
ゼロスとの戦いから撤退し北へと進んでいたレオンは
レジットと共にとある無人の小屋を見つけ休憩していた
レオンさんこれからどうします？
紅炎の騎士団はもはや壊滅状態ですよ
そうやのぅワシもワシ自身の力を過信していたわ
もっと力を付け新たな配下を集め次は天竜を潰しにいく
レオンはまだこの大陸を手中に治めるこ
とを諦めてはいなかった
しかしレジットは
勘弁してくださいよ
天竜のリーダーシバって言ったら
ゲーム時代無敗を誇っていた人ですよ唯一称号を与えられ
事実上ナンバー１の超有名人
この世界でも強いですって
レジットの言う称号とはゲーム時代最も強いプレイヤー
ただ１人に与えられる名誉でシバは『剣聖』という称号を与えられた
プレイヤーであったのだ
所詮ゲームの時の話しじゃろう
生身では違ってくるんじゃい
だといいんですが
とにかく行くぞ！付いて来いや
こうしてレオンらは天竜の拠点を目指して北へ行く
果たしてレオンは再び返り咲けるのだろうか
レオンそして王国軍との戦いで壊滅したセルフィでは
ナイト・ウォーカーによる生存者探しが行われていた
ダメだ…地下の避難所も全員殺されてた
神託者も街の住人も関係なく…
地下の避難所を見てきたロイがレムに告げる
ライラさんもあっちで男の人と亡くなってたよ…
優しい人だったのに…どうして
レムには耐え難い現実で今にも卒倒する勢いだった
ウルモにカナタも一緒に女神を解放した戦友だった
レムの辛さや痛み俺も同じだよ…
私早く争いを無くしたい
皆で仲良く暮らせたらそれが一番なのにね
レム…
一方他の場所を捜索しているリオンとミリーは
ダメですわ
皆さんお亡くなりになられてますわね
酷い現状だね…
でもわたくし達のしていく事は同じ事なのでしょう？
多少に関わらず人を殺めるのですから
忘れてはなりません事よリオン
ここも現実でわたくし達もこうしてここに生きている
人を殺める事に善悪も正誤もありません
心を痛め罪を背負いなさい自らの戦いを正当化なさらぬよう
それに初めから寄り添う気持ちがなくては歩み寄る事なんて出来なくてよ
そんなミリーの言葉がリオンの心に深く突き刺さる
このミリーの言葉が後にリオンに大きく関わる事となる
その時だった近くの建物でガタッと音がしたのだ
生存者が居たのではとリオンとミリーが音のする建物に入ると
そこには隠し部屋に隠れて居たミリーと同じ歳くらいの少年がいたのだった
あ…あの僕を殺しますか？と少年が言うので
リオンはその逆だと答えた
その言葉に少年は安心したのか緊張の糸がほどけ涙を流した
もう大丈夫ですわ
ミリーが少年を優しく抱きしめそっと頭を撫でると
少年は恐怖を吐き出すように大きな声で泣きじゃくった
しばらくすると少年は泣き止みありがとうございますと言い
涙を拭いて自己紹介を始めた
僕はハヤトって言います
エレノアお姉さんのような情報屋になりたくてお姉さんの下で
見習いとして働いていました
初耳だね彼女はいつも１人だったのに
お姉さんも１人がいいって言ってました
でもゲーム時代から熱心に頼んでたおかげで僕を見習いにしてくれました
あの方にも情がありましたのね
あっ！そうだったお姉さんが伝言を残して行きました
生存者に出逢ったら「フラウニーに数名の者と共にいる」って
僕は怖くて動けなくなっちゃって…
お姉さんは隠し部屋に僕を避難させてくれました
フラウニーに…とりあえず皆と合流しよう
ハヤトを連れゼロスの元で合流した彼らは
ハヤトの話しを聞きフラウニーに向かう事にした
ゼロス本当に一緒に行かないの？
ロイはゼロスを誘ったがここに残るという
まだ生存者がいるかもしれぬからな
それに我が友らを一刻も早く弔ってやりたいのだよ
そうだよね…
こちらの事は心配無用だ
僕も残ってゼロスさんを手伝います
お姉さんに会ったら無事をお伝えください
分かった必ず
もし我が友が居たらよろしく頼む
ああ！
エレノアが残した伝言を頼りにフラウニーを目指す一行
その村はかつて結界で阻まれて行けなかった村であり
ナイト・ウォーカーのシンクが居た村であった
ーーーーークレステア城地下ーーーーー
レーヴァさん…
セルフィに進攻して行ったリットゥさんのマナが途絶えました
グラムに続きリットゥもやられたか
ますます面白いな
面白いだなんて不謹慎ですよ
そう言うな奴等はいずれ王国に攻めてくるだろうが
関所にはあいつ等が居るからな
もしあいつ等がやられたらいよいよだぞ
王国に控える勢力彼らとの戦いはどんな結末を迎えるのか
