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第七話 VSミツバ、その後ガーデ

投稿遅れました


短いかな?


全話で少し細かい所修正しました。


二話以降のサブタイ変更しました

 ガーデの合図で俺はミツバに向かって突っ込む。

 同時に俺は剣を振るう。


 すると、剣を持つ手に衝撃が走る。


「スキル込みでは自分の方が速いで御座いますよ‼︎」

「くっ⁉︎幾ら何でも速すぎるだろ⁉︎」


 衝撃の正体は俺よりも速い速度で動いて突っ込んで来たミツバの槍による突きである。

 素のステータスでは俺の方が全て高いのだが、ミツバには[我流歩法]というスキルがある。

 このスキルによってミツバの速度、俊敏値は俺の上をいく。

 今のミツバの俊敏値は254である。

 なので、今のミツバの攻撃には俺は素では反応が間に合わない。

 それでも、俺は[天啓]により危険を感知して、それに従い反射で剣を振ることで対応出来ている。

 そのまま、俺とミツバは剣と槍をぶつけ合う。

 しかし、それはミツバの槍による突きや払いに対して俺が剣で弾いたり受け流したりするだけの一方的な展開だ。


 しばらく、刃を交えた後、俺はミツバの槍を強めに弾いて距離を取る。


 あぶねぇ……


 ミツバと距離を取った俺は冷や汗を流す。スキルが無かったら一瞬で負けるところだった。


「マイア殿。本気で、と自分は言ったで御座りますよね?」


 俺が次の手を考えているとミツバが眼を細めながら声を掛けてくる。


 はて、ミツバは何を言っているのだろうか?俺は決して手など抜いてはいないのだが……


 俺がミツバの発言の意味が分からずにいると、再びミツバが口を開く。


「……その顔は何を言っているか分からないと言った感じで御座りますね。良いで御座りましょう。それなら教えて差し上げるで御座ります……マイア殿は手を抜いていないだけで御座ります。マイア殿の本気はその程度ではないで御座りましょう?」


 ……成る程。そういうことか。


 ミツバに言われて俺は気付いた。手を抜いてはいなかった。しかし、本気とは言えなかったかもしれない。

 何故なら、俺の本気は強過ぎるから。この力はほいほい使って良いものではない。

 ……まぁ、それでもガーデには勝てないだろうけどね。


「……そうか。確かにそうだな。では、お望み通り本気を出してやるよ」


 言い終わると俺はスキルを使う。

 使うスキルは本来人間族には使えないスキル、[獣魂]、[竜鱗]、[天翼]、[魔性]の四つ。

 スキルの使用とともに俺の姿が変わる。

 頭に犬耳、背中に銀色の翼、眼は紅く、肌には所々爬虫類の鱗が現れる。


「いく、ぞ‼︎」


 俺は声をあげてミツバへと接近し、一瞬で目の前に辿り着く。

 先程までとは段違いの速度。今の俺の俊敏値は500を超える。

 流石にミツバは反応出来なかったようで驚いた様に眼を見開いている。

 そこに俺は剣ではなく拳を振るう。

 ミツバは反射で腕をクロスしてガードする。

 俺の拳とミツバの腕に当たり、ミツバが吹っ飛んだ。

 そして、轟音を立ててミツバが木にぶつかる。しかし、それでも止まらず、更に五メートル程木を巻き込みながら吹っ飛んでいって、最後に太めの木にぶつかって止まった。


「……ふう。終わり、だな」


 俺はそう呟いて、スキルを解く。

 すると、俺の姿は元に戻る。

 これで、俺とミツバの戦闘は終わりを告げた。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーー



 しばらく待ってもミツバが帰って来ないので見に行ったら気絶していた。

 俺の拳を受けた腕は折れていたので治療しておいた。


 とても良い顔で気絶してたよ。何がそんなに嬉しかったのか謎だな。


 気絶したミツバを背負ってガーデの元に戻るとそこにはガーデの代わりにかなり良い体格をした男が立っていた。

 男の見た目は三十代前半といったところで、身長は二メートル程だろうか。緑色の髪をしていて、森ととてもマッチしている。


「……誰だ?」

「誰だとは失礼だな。我だと分かって言っておるだろ?」


 そう、俺は正体を分かっている。というか、ここにいる時点ですぐ分かる。

 この男はガーデだ。

 おそらく[人化]というスキルでなったのだろう。


 何の為にやったのか分からないな。

 そう思い俺が訊こうとするとガーデが先に喋り出した。


「どうせ何故我がこの様な姿になったか分からんのであろう?」


 ……全くもってその通りだ。


 心の中を当てられた俺は頷く。

 すると、ガーデは溜息をつきながら答える。


「はぁ、少しは察することを覚えてほしいものだな。理由は簡単なことだ。それは……マイア、お主と戦う為だ」

「……あぁ、なる程」


 納得した。確かにあの巨体では試合も何もあったものではないな。


「で?今からやるのか?俺は構わないがミツバはどうする?」

「うぅむ……そうだな」


 俺がそう訊くとガーデは迷う様に唸る。

 ここで意識を戻してくれると助かるのだが、現実はそんなにうまくはいかない。

 未だに俺が背負っているミツバが起きる気配はない。


「はぁ……」


 俺は溜息ついてから常にガーデがいた位置のすぐ近くにある大きな木の根元にミツバを降ろして[念話]で茜にミツバを見ておく様に頼んでガーデと相対する。


「取り敢えずミツバのことは茜に任せたから、やろうか?」

「……うむ、そうだな」


 俺が提案するとガーデも何やら引っかかる表情をしたあと承諾する。


 そして、先程ミツバと向かい合った時の様に俺とガーデが相対する。


「まずはお主から攻撃してくると良い。勿論、本気で、だぞ?」


 俺が剣を構えるとガーデがそんなことを言ってくる。


 ……舐められてるな、仕方ないけども。


「……後悔するなよ?」


 俺はそう言って、ミツバ相手にしたのと同じ、いや、それ以上のスキルを使う。

 ミツバに使ったスキルに加え、[精霊の友]全ても発動する。

 それにより俺は身体能力と魔術的能力を格段に上げた。


「いくぞ……‼︎」


 そして、俺は一瞬でガーデに接近して、全力で斬りかかる。

 俺の全力の斬撃がガーデの皮膚を斬り裂く……と思われたタイミングで俺は天を見ていた。


「がはっ⁉︎」


 そして、次の瞬間には背中と腹に途轍も無い衝撃を受けた。

 その衝撃により俺の意識は薄れていく。


 薄れ行く意識の中、俺はガーデに地面に殴り付けられたのだと気付いたのであった。

 全くどの様にしてやられたか気付かなかった。


「……強すぎるだろ……」


 そう呟いて俺は意識を手放した。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ふぅ……」


 我はいつの間にか止めていた息を吐く。

 そんな俺の足元には小さな少女、マイアが意識を失った状態で倒れている。


 勝つことはできた。いや、負けるとは思ってはいなかったので当然の結果といえば当然の結果なのだが、予想を超えていた。

 マイアに先手を譲ったのは良いがマイアが動いたかと思うと一瞬で我の前に現れた時は焦った。何故ならそれは先程ミツバにしたのよりも更に速かったからだ。

 恐らく、我に近い速度が出ていた。

 それに対応できたのはステータスと経験によるところが大きい。

 もし、マイアが我の速度を上回っていたら、こうも簡単には決着はつかなかったであろうな。

 まったくもって末恐ろしいものだ。


 我は苦笑しているのを自覚しながら目の前のマイアを抱え上げてミツバとアカネのいる木の根元へと向かった。

今度短編作品書こうと思うけど、こっちも頑張る事にしました



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