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第十一話 やっと着いた

今回、短いです。区切りが良かったので…




今回の「前回のあらすじ」はお休みです。

理由:クリエラとガーデがどっちがやるか喧嘩したから。


クリエラ「僕は神様なんだから僕がやるのが道理だよね‼︎」

ガーデ「幾ら貴方が神でも譲れぬぞ‼︎」

クリエラ&ガーデ「「ぐぬぬぬ」」

 

 今、俺達は石の壁に囲われた街の関所の列に並んでいる。

 メンバーは俺、ミツバ、茜の三人に、助けた冒険者五人とその雇い主の商人を合わせた九人だ。

 何故、こんな大所帯なっているかというと理由は簡単で……。



 ゴト達を助けた後、俺はゴトの仲間であるカムトとソリッツに[魔術【聖】]をかけて傷を治した。


「いやぁ、ありがとう。君たちのお陰で俺も仲間も死なずに済んだ。この恩は一生忘れないし、俺に出来ることなら何でもさせて貰う。本当にありがとう‼︎」


 俺が治療を終えるとゴトがそう言ってきた。俺としては大したことをした気はないのだが、どうやらゴトにとってはそうではなかったようだ。


 それから、ゴト達の雇い主と言う人も紹介された。


「この人が俺たちの依頼人でテッペさんだ」

「どうも、テッペと言います。お助け頂きありがとうございました。お礼に何か私に出来ることはないでしょうか」

「いや、俺達が勝手にやった事だ、気にしないでくれ」


 テッペは紹介されるとすぐに頭を下げてお礼を言ってきた。さらにお礼をしたいとまで言ってくる。

 しかし、俺は大したことはしたつもりはないので断った。


 因みに、ゴト達の容姿にしついて言っておこうと思う。

 ゴトは背が高く、がっしりした体型。

 セドは背は高くも低くもなく、鍛えられてはいるが細い。

 カウィは中肉中背。

 カムトは身長はどちらかというと高く、更にどちらかというと痩せている。

 ソリッツは少し低めの身長で、身軽そう。

 テッペはぽっちゃりという印象を受ける。

 ゴト達、冒険者組は全員十代半ば、テッペは二十代後半から三十代前半くらいだろう。


「そういえば、何処かへ向かうところだったのか?」


 テッペと話しているゴトが割って入ってくる。

 それに対して俺はトレジオに向かっていたと答える。

 すると、どうやら目的地は同じようで一緒に行かないか、と誘われた。

 俺たちは別に構わないのでテッペに確認すると、喜んで、と言われた。



 それから三日ほど経って、今、こうして並んでいるわけだ。今いるのは目的地である冒険者の街[トレジオ]だ。


 道中、色々とあった。

 まず、俺達が何故あそこにいたのかを訊かれた。隠すことではないが、騒がれると面倒なので、修行ということにしておいた。

 他には目を覚ましたゴトの仲間の二人に凄くお礼を言われた。

 それから、ゴト達のことを詳しく話された。何でもゴト達は全員同じ村出身の幼馴染で、パーティーを組んでいるらしい。パーティー名は「月下の盃」といい、ゴトとセドがDランクで他は全員Eランクらしい。

 その他には特にはなかった。時々魔物が現れたが大して問題にはならなかった。


「それにしても、全然進まないな」


「何かあったのかもしれないな。街に入る奴らで列ができるのはいつもの事だが、いつもは今の半分も並んでねぇよ」


 俺の呟きにゴトが相槌をうつ。

 俺達がこの列に並んでから既に一時間ほど経っている。

 しかし、その間に列は全く進んでいない。

 街に入るにはこの列に並ぶ以外に方法は無いので諦めて進むのを待つしかないか。



 そんな感じで更に一時間程経った頃どうやら進まない理由が判ったらしく、テッペが声を掛けてくる。


「どうやら、今、街へ入るのを制限しているようです。理由は不明なのですが、特に商人に対してがとても厳しいようですね。マイアさん達、冒険者の方は徒歩の人用の方から入れば大丈夫だと思いますよ」


 テッペは苦笑しながら情報を伝えてくれる。

 ふむ。と、なるとこれは俺達はここで別れた方が入れるということか?


「そうか。じゃあ、俺達はそちらから入ることにするよ。ここまで世話になった」

「い、いえ、此方こそお世話になりました。また、何処かで会えることを願っています」


 俺がお礼を言うとテッペは慌てながらお礼を返してきた。

 その際、再会を願っていたので此方もまた会おうと返して、テッペとゴト達と別れて徒歩の人用の列へと並ぶために移動した。



「次の方、こちらへ」


 テッペ達と別れて徒歩の人用の列に並ぶと、テッペの言う通りすぐに順番が回ってきた。


「身分の証明ができるものの提示をお願いします」


 しかし、入る為の審査で躓いた。

 だって、身分証明とかもってないし。

 俺がどうしようか、と困っていると自分の身分証明を見せたミツバが口を開いた。


「すまぬが、マイア殿は身分証明を持ってないので御座ります。ここで冒険者登録をするつもりだったので御座ります。あと、こちらはマイア殿の従魔のアカネ殿で御座ります」


 ミツバの助けもあり、俺は銀貨一枚で仮身分証を、茜は従魔の証を貰い街に入ることができた。

 仮身分証は冒険者協会で冒険者登録をして冒険者証を貰って、それを見せれば銀貨一枚と交換できるらしい。


 何はともあれ、無事、街に入ることが出来て一安心だ。

次回、冒険者登録します

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