舞台設定がどうやって生まれてきたか。最初に描きたかったシーン。
かんてらOverWorldの舞台、ラドゥバレトフ大陸。
ネーミングは僕が高校生の頃考えてたファンタジー小説に使おうと思ってた造語。
なんだったかな、何かの神様の名前にしようとしてた。
さて、まったく白紙の状態で異世界転移の物語を作ろうとした時に最初にどういうシーンを描きたいか考えた。
思いついたのは、オークの国とエルフの国が仲がこじれて、戦争の危機。間に這入った異世界人が、それぞれの国から送られた親書という名目の高圧的な宣戦布告文書を、謙った「そちらさまに従いますへへぇ」的な文書に偽造差し替えてそれぞれの王様に差し出すことで戦争を止める。そういう物語にしたいと思った。
かんてらOverWorldの最初のシーンで、カンテラがエルフの国に行ってる最中なのは、まさにその偽造文書を届ける途中だったりする。そのシーンまでまったく辿りつけていないけれども。
なら、そんな文書がまかり通っちゃうくらいお互いを知らない世界にせねばならないが、海を間に挟むと面倒なので、陸続きにしたかった。
じゃあ、お互いの国に這入ってはいけないという文化を持たせなければ。例えば、先の戦争が洒落にならないくらいひどくて、お互いに相手に干渉しない文化ができた、ということにしよう。
そんなところに勝手にどこにでも行く異世界人がぽんと入ったら危険人物として抹殺されないかと思ったが、じゃあ、とても危険とは思えないキャラにしようということで、誰からもあなどられて、そんなことを気にしない男、ということで高町観照ができあがる。
しかし、陸続きでまったくの鎖国は物理的に無理よな、と思い、じゃあ大義名分を持って国境を渡る非社会階級人を作ろう、ということで案内人という設定ができ、獣人とかダークエルフとか差別しやすいキャラクターをそこに置くことにした。
どうせ異世界人の旅日記だからマクロな設定つめても面倒だし、旅先で出会った人達のこどだけ描写すればいいやと思い、設定は最初は白紙。
とりあえず。細かなネタが100個くらい集まれば勝手に世界観も固まるだろう、と思いつくままに世界を旅したら、ああいう世界になった。
人間の国が三つあるのは、三国志をやりたかったから。けれど、戦争を描いてもこれっぽちも楽しくないことに気付いてしまい、さてどう調理しようか今も考えてる最中。
もしかんてらOverWorldリメイクを作るなら、設定を今の10分の1くらいに減らして、人種も人間と獣人だけにするとか、簡素化を図ると思う。
どいつもこいつも愛着があって、動かすのが面倒い。