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第一話 自己紹介
ベッドから起きるとまた「普通の人」とは違ったルーチンで生きる世界が始まる。
嫌なことは良いことより記憶に残ると言うがそれは本当だろう。
起きるだけで嫌になる毎日。
パソコンの前から離れるのも嫌になる毎日。
外で遊ぶこともなく、一人でひたすら不特定多数、匿名の名前も顔も知らない人間と会話をする生活を続けて何年になるだろうか。
原因はわかっているが一人ではどうしようもないのだ。
生まれ落ちてこの方人から助けてもらったこともなく友達という物すら自分にはなかった。
「普通の人」ならば、
学校へ行く という起点から様々な出来事がつながって長い長い鎖になる。
だが私には情けないことに、
学校へ行く。帰る。の2つしか無いのだ。たった2つの鎖のアレ。2つで鎖と呼べるのだろうか?
つなげようとしてもパーツが無い。他の人へつなげるにしても鎖が短くこのコミュ障と言う所から引き上げてもらえるすべもない。
私には情けないことに、友達という物が居なかった。