11/12
エピローグ
その後、翔太は村に戻り、再び川のそばで立ち止まった。川は今や穏やかな流れを見せており、その水面には一切の恐怖を感じることはなかった。村の人々もその変化を感じ取り、川に関する伝承が静かに消えていった。
翔太はこれからも、この村で生きていくことを決めた。川がもたらした呪いを解き放つことで、彼自身も過去の呪縛から解き放たれ、新たな一歩を踏み出す準備が整ったのだ。
川の水面に浮かぶ一枚の葉が、静かに流れ去っていった。その葉が川の流れに乗って、未来へと運ばれていくように、翔太もまた、川の流れと共に新たな命を育んでいくことを心に誓った。