2023年冬アニメは小説家になろう出身アニメが驚異の18作品。ネガティブな反応も目立つが、よくよく考えるとアニメの歴史上とてつもないことでは?
今期、2023年冬アニメは小説家になろうで連載されている、あるいは連載されていた作品が以下の18作品放送されています。
・異世界のんびり農家
・痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2
・英雄王、武を極めるため転生す
・お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件
・解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ
・陰の実力者になりたくて!(2クール目)
・神達に拾われた男2
・最強陰陽師の異世界転生記
・真・進化の実~知らないうちに勝ち組人生~
・ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ
・ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん
・転生王女と天才令嬢の魔法革命
・とんでもスキルで異世界放浪メシ
・人間不信の冒険者たちが世界を救うようです
・冰剣の魔術師が世界を統べる
・魔王学院の不適合者 Ⅱ
・齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定
・老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます
普段は見るアニメを絞っていますが、なろうアニメは元々好きですし記念にできるだけ追いたいと思い、18作品中14作品見ています。
※お隣の天使様・神達・進化の実・草食ドラゴンは未視聴
なろうアニメは2013年のログホラから始まり2017年頃から増えてはきましたがそれでも最大1桁だったはずで、これはかつてない数です。ここまで増えた理由は諸説ありますが、一部の作品以外円盤があまり売れないご時世、配信で人気を取りやすく黒字になりやすいのが大きいのだと思います。例えば1年前の2021年秋アニメは無職転生を始めなろうアニメ6作品が放送されましたが、同時期に多かったロボアニメが配信で苦戦したのに対し、どれも好調だったようです。
さて、量はともかく質については心配する気持ちもあり、2023年1月末現在、序盤の3話~4話まで視聴しました。結果は・・想像以上に面白い作品多いと感じました!
約40年前、アメリカのゲーム業界において、大量に駄作が連発されて業界自体が一時オワコンになってしまったアタリショックという現象が起きたそうです。今回のなろうアニメもそうなるのではと心配する気持ちもありましたが、駄作どころか良作がすごく多いクールだと感じます。
もう1つ、似た作品ばかりで飽きるのでは?という心配もありましたが、異世界物の中でも属性がばらけ、バリエーション豊かな面々が揃っているので棲み分けられていると思います。
※以下私が感じた、あるいは事前評判においての属性
・のんびり農家(異世界転移・スローライフ・ハーレム)
・痛いのは嫌(VRゲーム・コメディ)
・英雄王(現地人転生・最強・TS)
・お隣の天使様(現代ラブコメ)
・解雇された(現地人・追放・スローライフ)
・陰の実力者(異世界転生・中二病・ハーレム)
・神達(異世界転生・ショタ)
・最強陰陽師(異世界転生・最強・腹黒主人公)
・進化の実(異世界転移・コメディ・ハーレム)
・ダンジョンに出会い(現地人・成長・シリアス)
・ツンデレ悪役令嬢(乙女ゲーム・コメディ)
・転生王女(異世界転生・百合)
・とんでもスキル(異世界召喚・料理)
・人間不信(現地人・追放・群像劇)
・冰剣(学園バトルファンタジー・石鹸枠)
・魔王学院(現地人転生・最強・アノス様)
・齢5000年(人外主人公・コメディ)
・老後に備えて(異世界転移・商売)
見事に分散されてますね。そういうこともあってか、人気が分散、共倒れになるかと思いきや、DアニやABEMAの週間視聴数ランキングだと普段以上に上位に異世界物が食い込んでいる感じです(元々異世界物が強い土俵ではありますが)
ちなみに私的には現時点だと、原作の流れはそのままで細かいアニメに適応した改変が光ると感じた「老後に備えて~」(ろうきん)
シンプルな最強物だけど主人公が腹黒?な部分があったり面白い要素を抑えていると感じた「最強陰陽師」
個人的に追放物は追放する側を一方的に悪役にしてるのが好きでないけど主人公側の欠点も描いている「人間不信」
アニメ映えはあまりしないけど内容が尖がっていてこのなろう尽くしのクールで輝いてると感じた「のんびり農家」
この四作が特に楽しみです。2クール目に入った陰実はめちゃ面白くなっていて魔王学院や防振りも1期に引き続き楽しんでいます。
転生王女は私的にはそこまで刺さっていませんが、海外評価含め、今期の覇権候補に食い込んでいるようです、すごい。天才令嬢がどうなっていくのか今後に期待しています。
他の作品も所々良い部分があり、今期は突出した面白さを持つ作品をおすすめされて見るクールというより良い意味で自分に合う作品を見つけ出すクールのような気がします。
アニメ制作会社の赤字問題、書籍の売上低下、作品過多によるユーザーの分散、etcetc・・・
現在の小説家になろう連載作品のアニメブームは様々な問題点の上で成り立っていて、手放しで喜べるものではありません。しかしです、どんなブーム・成功にも光と影があります。
かつてのジャンプやロボブームや日常ブームでもこんな数のアニメが生まれたことはなかったし、近年のラブコメブームやアイドルブームにもできていないことです。
アニメの歴史に残ることを、ただ1つの小説投稿サイトが成し遂げている。それは多くの人達の努力の上に成り立った、とてつもなくすさまじいことだと思います。ギネスに残せる、アニメ史に残るクールとして、この2023年冬アニメを楽しんでいこうと思います。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!
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普段は異世界物多めで、クール別にアニメのレビュー・感想を書いています。
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2022年秋
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2022年夏
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2022年春
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