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【翻訳】の才能で俺だけが世界を改変できる件 〜ハズレ才能【翻訳】で気付けば世界最強になってました〜  作者: 蒼乃白兎
第一章

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戦いの前に

「その舐めた態度……矯正してやるよ!」


 一人の冒険者が真っ先に俺に攻撃を仕掛けてきた。

 B級冒険者を名乗っていた男の一人だった。

 俺は左腕を伸ばし、自身の背後にアレクシアを隠す。


 B級冒険者は俺との距離を詰めると、右拳を俺の顔面に突き出していた。

 拳を防ぐように自身の右手の平を前に持っていき、《魔力障壁》を無詠唱で発動する。


「ぐっ、な、なんだこりゃ……!」


 殴った感触がなかったのだろう。

 俺自身も同じ感想を抱いている。

 B級冒険者の拳は俺の手の平に触れる前に、《魔力障壁》によって阻まれているのだから。


 それに気付かせる前に《魔力障壁》から《魔力衝撃》に転じ、B級冒険者の身体を飛ばした。


「うわあああぁっ!」


 その光景を見た冒険者達は目の色を変えた。


「「「やっちまえ!」」」


 襲いかかってくる冒険者達。

 アレクシアにも十分危害が及びそうな状況なので、分かりやすく、迅速に彼らを制圧することにした。


「《水爆撃》」


 冒険者達の前に水の塊が発生し、爆発した。

 威力は弱いが、派手で分かりやすく強さを演出できる。


 冒険者達はびしょ濡れになったまま、気絶し、地面に倒れた。


「な、なんだアイツ……」

「一人で高等級の冒険者達を返り討ちにしたぞ……」

「しかもD級冒険者とか言ってなかったか? あり得ねえだろ……」


 周囲がざわざわとする中、俺はもう一度、ギルド職員のもとに向かう。

 唖然とした表情で俺を見ていた。


「たぶん今ので、ある程度実力を示せたと思うんですけど、前線に行かせてもらって良いですか?」

「そ、そうですね……。B級やA級の冒険者をあんな一瞬で倒すぐらいですからね……。分かりました。特別に前線に出ることを許可します」

「ありがとうございます。それからアレクシアも俺と同じ実力なので、一緒に前線へ行かせてもらえないでしょうか」

「同じ実力……そうですね……分かりました。アレクシアさんも前線に出ることを許可します」


 少々強引なやり方だが前線に出してもらえることになった。


 簡易一軒家に戻り、アレクシアに何があったのかを説明する。


『あの人達、実力者なの……?』


 説明を聞いたアレクシアは目をパチパチと動かし、驚いていた。


『冒険者の中でも上位の実力者なんじゃないかな?』


 俺も少し自信なさげに言った。

 A級冒険者は知り合いにセレナがいる。

 先ほどのA級冒険者よりもセレナの方が実力は上だったように思う。

 同じ等級でも実力は幅があるのだろう。


『そう』


 しゅんっ、とアレクシアは目を伏せた。

 分かりやすく落ち込んでいた。


『やっぱりルーン族はみんな強い人ばかりだったの?』

『現代の人間と比べるとそうかもしれない』

『流石ルーン民族だな……』


 古代魔法の凄さを改めて実感した。

 実際に使うまで古代魔法と現代魔法の優劣はなく、一緒だと思っていた。

 だが、周囲の反応を見てみると、古代魔法の方が明らかに優れていることが分かった。

 だからこそ、古代魔法の使い方には気を付けた方がいいだろう。

 今回のように誰かを守るために使うべきだ。


「ただいまー! 戻ってきたから夕食にしましょう!」

「ゆうしょく!」


 アレクシアは表情を急に明るくさせた。

 夕食というラスデア語をハッキリと理解していた。

 その姿を見て、俺は犬を連想した。

 アレクシアは本当に現代の料理が好きなんだな……。

 魔法は劣化しているのかもしれないが、料理をはじめ、進化している物も沢山あるだろう。


「というか、さっき戻って来るとき他の冒険者の視線が私を恐れているように感じたのよねー! 私ってそんなに恐ろしいかしら?」


 ……もしかすると、先ほど俺が冒険者達を返り討ちにしたことが原因かもしれない。


「き、気のせいだろ……」

「ははっ、まあそうよね! たぶんこの魔導具が珍しくて、あんな目をしてたんでしょうね!」

「ああ、そうに違いないよ」


 よし、なんとか誤魔化すことができそうだ。


「ゆうしょく、たべたい」


 待ちきれないと言わんばかりにアレクシアは言った後に、ぐぅ~とお腹が鳴った。


 夢幻亀はもう遠くない距離まで近づいてきている。

 これが最後の夕食にならないように、明日は全力を出さなければならないな。


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― 新着の感想 ―
[一言] 持ち主が別の人だと気付かない程度の人間なので……。 ランク内でも上下ありますし、こういう裏で色々してランク上げる人も居るでしょうし。
[良い点] ちゃんと手加減出来たこと [一言] ちょっかいを出してきた高等級の冒険者達の言い分がまるで盗賊か山賊で、何でこんなの等級が高いんだろうと思いました。
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