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転生終者の覇技生誕〈ビッグバン〉  作者: 仮谷 真生
第一ノ二章  メタモルフォーゼ
7/32

面倒な生徒会長

――――――――――汝と我に似合うは「愛」一文字さ。

                    伊都乃桜牙〈剣の世界〉

      


















生徒会長は俺に言う。

あまりにも唐突なことを。


「今から、あなたには私の執事になってもらいます。」


「ん、ん?もう一回言ってくれますか?」


俺は聞き間違いだと思った。羊?質疑?


「二回も言わせないでください。あなたには私の執事になってもらいます。」


「いやいやいやいやいやいやいやいやいや。絶対おかしいですよね。」


この状況はおかしい。

それに加えて、怪物が出た後なのに。


「しかも、あんな怪物が出たのに、なんでそんなに普通なんですか?。」


「ああ、あれはテストです。」


「どんだけ凝ったテストなんだ…」


周りも驚いていた。

そして、助けも求めた。


「ほら、先生も!」


「ゴ、ゴホッ…良いんじゃないかな。」


ん、んん?

てか、何だその間は。

先生も生徒会長にはかなわないのかよ。

恐るべき生徒会長…


「とりあえず、生徒会長室まで来てください。」


「ずいぶん偉そうな部屋だな。」


「あら、そうですか?」


「もういいです。」


俺は諦め、言うことを聞くことにした。





生徒会長は入学式でも見た通り美人だ。

スタイルもすらっとした、パーフェクトボディ。

肌も色白な美人さん。

ちなみに、入学式の時、


「あ、あの胸は…

 まさか、俺のフィアンセともなる胸。 

 ああ、そうならこの思いに答えてくれ、お前の胸ッ!

 今すぐに顔を挟まれ…」


そこまで言って、即、連れてかれたものがいた

まあ確かに豊満なバストだ。

ただ、執事は急展開過ぎる。

そう、急展開。実に急展開。

急展開過ぎる展開に急展開だと思いながら急展開な生徒会長室に入った。


中にいたのは、一般制服とは一味違う、大人っぽく可憐な制服。

それに光沢に輝く魅惑の黒ストッキングをはいた、そこら中の男を奮い立たせるような服装の生徒会長、白鐘楓(しろがねかえで)だった。


「待っていたよ。ワトソン君」


入ってきて最初の一言がこれ。


「そ、そういう設定なんですか?」


「言っていることが分からない。君はワトソン君でしょう。」


「はい。」


もう面倒くさい。

でもこういう設定にしないとという意思で、適当に返してしまった。


「で、執事っていうのはどういうことですか?」


疑問をド直球に聞いた。


「そのまんまですわ。あなたには執事になってもらいます。」


「そ、そのまんま…」


「そう、そのまんま。」


「…じゃあ、なぜ俺を推薦したんですか。

 もっと強い人がいるはずじゃないんですか?」


そう。この学園にはもっといるはず。

強い奴が。そこをなぜ俺にしたのか。

その疑問の答えが彼女の口から語られた。


「運命を感じただけ。

 私が、君ととても一緒に行動したいと思ったからよ。」


「それだけですか?」


「そう、それだけ」


「…」


ここまでくると生徒会長を尊敬できる気がした。

もう拒否する気力もなかった。


「もちろん、あなたにも利益はある。」


この言葉で少し興味がわいた。


「え、なんですか?」


「これには興味があるのね。まず、これからのことに役立つ、知識が私から直々に教えてあげられる。

 その知識は転生の記憶や、今の世界のことなど様々よ。

 そしてその知識で、戦いにしっかり取り組める。

 つまり戦いをたくさんするので収益も増えるの。」


収益…!

貧乏な俺からしたら最高!

だけど、


「でも、仕事もあるんですよね。」


「勘がいいわね。その通り。

 仕事というと、私の召使い。あとは戦闘の同行などが主ですわ。」


俺は一瞬不安になったが、利益を聞いた時から、判断は決まっていた。


「じゃあ…やります。」


拳を握り締め言った。


「その言葉を待っていたよ、可愛いワトソン君。」


俺は笑顔で決めた。


「はいはい。」


「はは、言葉が冷たいね。

 愛の種の第一歩だわ。

 ちなみに一番の利益は私と一緒にいる時間が、一番長い者になれることでしょぅ?」


大人っぽいセクシーな声で言った。


「そういうことにしておきます。」






もちろん、執事は叔母さん達の為だ。

おれは、恐るべき生徒会長と立ち向かう…


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