ファーストランクの事情
「英傑には、階級がある。
一番強いのは、ファーストランク。これを聞けばわかると思うが他には、セカンド、サード、フォース、フィフス、この四つがある。」
「どのようにしたら階級は上げられるんですか?」
当然の疑問を前にいた生徒が質問した。
「これは推測だが、おそらく最恐の侵入者を倒したものがファーストランクになるだろう。
最恐の侵入者は世界に5体、稀に表れるといわれている。
他の階級は国のお偉いさんが、様々な強さを見て決める。」
最恐の侵入者、絶対強い…
「その侵略者を倒した人っているんですか?」
またまた前の生徒が質問した。
「今のところは3人といわれている。
この3人は、その倒した敵によって称号がつけられている。
1人目は、無双の操者、これはその最恐が多くの敵をも引き連れていたからと言われている。
2人目は、幻影の魔術師、これは相手の幻技に魔術で勝ったからと言われている。
3人目は、隕石の破壊者、これは隕石のごとく堅い防御を、打ち破った力の持ち主だからと言われている。
このように、侵略者にはさまざまな種類もあることも分かる。」
なんか、凄いなぁと思いながら話を聞いていた。
「侵略者についてもしっかり学びなさい。
早速今日は、今から渡す本を完読してこい。」
先生が持っていたものは、とても分厚かった。
反論者、いるだろうなぁと思っていたがこれまた驚き。
みんな目をキラキラさせている。
興奮の度が過ぎると思ったが、ほっといた。
そして目の前に地獄のような分厚い本が配られてきた。
「はぁ…」
俺は溜息をついてしまった。
しばらく経った。
これから実技の授業が始まる。
転生の記憶を思い出すのは大変そうだ。
実技をやるまではそう思っていた。
「他はどんな内容の記憶だった?」
実技の授業が行われる体育館に向かう途中、昴に聞いた。
「何か、妖気みたいなのを体から出して、攻撃してる感じかな。」
「す、すごいな…
めっちゃ強そうな感じしかしねえ。」
そんな会話をしているうちに、体育館についた。
あの入学式の現場でもあった。
それより片付け早いなぁと思った。
「これから実技の授業を始める。
授業内容は簡単。今から君たちが一番鮮明に残っていた記憶を私に言ってもらう。
そのあとそれを発動するのに一番大事な道具を渡す。
それを使えば記憶は甦るだろう。」
言われた通り、名前の順に先生の前に並んだ。
俺の番は早かった。
「どんな記憶だい。」
「なんか、剣を扱っていました。
それ以外はあまり覚えていません。」
「よし。今から君にはトレーニング用の剣を使ってもらう。
剣を振っているうちに記憶は甦るだろう。」
本物の剣を見た。
というか手に持っている。
「ありがとうございます。」
そう言いながら、特訓へ行った。
そして誰よりも早く素振りを始めた。
剣には重量があったので筋トレにもなる気がした。
剣を振ること二時間…
って二時間!?
時計を見ると、いつの間にかそんなに立っていた。
てかまだ授業続いてるの?
そう思い、周りを見た。
周りには誰もいなかった。
集中しているうちに、終わっていたのか?
その時、後ろから肩をたたかれた。
不思議に思い後ろを見ると、そこにいたのは見間違いもない。
俺だった。
そう剣の、あの世界の服装の俺だった
「お前はもう記憶を取り戻せる。
このお札を渡そう。思い出したいときに使え。」
「お、おい。君は誰なんだい。」
「君の最初の記憶の主さ。」
そこで、俺は我に返った。
周りを見るとしっかり、生徒がみんないた。
ただ変わったことが一つある。
俺の手には、お札があった。
不思議に思っていた。
でも元に戻れたので安心と思っていた。
その時、近くで稲光が走るような爆音がした。
生徒たちはみんな驚いていた。
何だと思い、外に出てみてみるるとそこにいたのは紛れもない。
巨人!