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転生終者の覇技生誕〈ビッグバン〉  作者: 仮谷 真生
第一ノ二章  メタモルフォーゼ
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流力〈スピリット〉

生徒会長に、今のところ最後の能力だと思われる、気の使い方を教わることにする。


「気は、予想はついてると思いますが、普段は体の中に眠っていて、戦闘の時力になってくれるものです。

 これは、甦らすことは簡単よ。

 多分、桜牙君は2,3分程度だと思うわ。」


「そんな簡単なんですね。

 どんな方法なんですか?」

 

「風を感じるのよ。」


「ど、どういうことですか?」


風を感じる、最初はどういうことなのかわからなかった。


「とりあえず、風を一番感じれる場所、屋上へ行きましょう。」


「わ、分かりました…」


生徒会長はそう言うと椅子から立ったので、俺もドアの方向に振り向いた。

生徒会長が先にドアを開けた。

それについていくように、俺も外へ出た。


「あ、そうだ。

 あなたにこれを渡すわ。」


そう言って、貰ったのは、鍵だった。


「どこの鍵ですか?」


「生徒会長室に決まっているでしょう。

 いつも常備しておいてね。

 ついでに、ドアの鍵も閉めて。」


「やっと執事らしいことができたなぁ。」


「あら、そう。」


鍵を貰えたことによってちょっと認められたかな、と思った。

そう思いながら生徒会長についていく。


現在時間帯は、PM 4:00


この時間帯は、下校の時間帯で人が多い。

廊下を通るのを少し嫌に思ってしまった。

生徒会長と同行していたら何かと、人目につきそうだからだ。

生徒会長だけを見てほしい。

というか、起きたの2時なのに、よく魔術覚えれたと思った。


「あれ、白鐘様じゃない。」


「あ、本当だ。やっぱり綺麗だなぁ…」


「あの綺麗なスタイル。

 そして美顔。憧れるなぁ。」


生徒会長は女子生徒からも憧れの的だ。


「やべぇ。白鐘さんと付き合えたらなぁ。

 色んな意味で、戦闘を頼みたい。」


「お前には無理だろ。」


「そんな率直に言うなよ。

 悲しいぜ…」


男子は、もちろんのこと妄想に明け暮れている。


「何だあの付き添ってる男。」


「まさか…彼氏とか?」


「いやいや、生徒会長が彼氏を作るとは思えん。

 でもあの付き添ってる男ムカつくけど、少し顔がいいから…」


「やめてぇぇぇっ!」


こちらからもやめてくれと言いたい。

執事だとこんな苦労もあるのか…

目線も痛くて嫌になってしまう。


「生徒会長…こんな苦しみもあるんですね。」


「まあ、実質彼氏っていうことでいいわよ。」


「なぜそうなった…」


この苦しい廊下を歩いている時間はとても長く感じた。

そしてようやく、屋上についた。


屋上からは、都会ならではの、ビルが並んだ景色が見える。

俺は、貧乏だから味わったことがないが、意外とこういう景色も好きだ。


「…よし。風は感じるわね。さっそく行うわ。」


「いったいどのような内容なのでしょう。」


「風を感じる。つまり風の流れを読み取るの。

 まあ、簡単に言えば、風を自分にまとわせるように意識するの。

 もし、気が開花していけば、必ず体の周囲に風がまとわり始める。」


まあ、難しいので、風をまとうよう意識すればいいのだと思った。


「やってみます。」


そして俺は、風を感じ取る意識をした。


まず感じ取れるように目を瞑る。

風は、自分から見て、およそ右斜め後ろから吹いている。

田舎特有の、木のせせらぎは聞こえない、新しい感じの風だった。

名前で表すと、そよ風のようなもの。

そんな感じ方を続けていた。


「桜牙君!」


突然呼ばれて驚き、咄嗟に目を開け生徒会長の方向を向いた。


「自分の手見て。」


「はい。」


いわれた通り手を見ると、何か自分の手にオーラを纏っているように見えた。


「よし。そのまま一気に力を入れて。」


「分かりました。」


いわれた通り、体に力を入れた。

するとそのオーラが、大きくなり、黒に近い深い紫、名前にすれば、至極色のような色になった。


「なるほど。これがその異世界でのあなたのオーラの色よ。

 これで、この特訓は完了ね。もう力を出せるはずよ。」


「確かに力がみなぎった感じがする…

 これ、凄いですね!」


「ええ。それに桜牙君の能力は人一倍あるからね。

 さて、生徒会長室に戻りましょうか。」


「はい!」


俺は気に少し興奮した。


「ちなみに、この気の正式名称は、流力(スピリット)と言うわ。」


「なるほど…」


おれはしっかり流力を使おうと思った。

そして、苦痛の廊下を通り、生徒会長室に戻ってきた。


「さて、次は剣の記憶をできるだけ極めますよ。」


ここから剣の極致を追求する…

 


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