8月28日(レギュラーシーズン)
イーストの地区優勝を決める3連戦は、日没直前の神宮球場で幕を開けた。3回裏、現実世界では今年70歳になるという男性がバックスクリーンに先制ソロホームランを叩き込むと、連打で2点を追加。
先発のマウンドに立ったのは、中5日での登板となったプロを目指す大学生。プロ選手も含む横浜打線に対してストライクゾーン低めの投球を意識し、6回まで1人の出塁も許さない。ところがスタミナが尽きてきたのか、7回表にフォアボールで初めてのランナーを背負うと、バントとヒットでついに1点を失ってしまう。
しかし、シーズンを通して東京を支えてきた男は後続を断ち切り、7回まで投げ切った。8回には2番手の投手がヒットを浴びながらも無失点で切り抜け、3対1のまま9回表へ。バーチャル世界では「シャッター」と呼ばれる抑え投手が登場した。試合前の時点で、東京は横浜に1.5ゲーム差をつけている。この試合で勝てば、地区優勝確定。ライトスタンドの盛り上がりは、画面を通しても伝わってくるようだった。
1アウト1塁とし、一打同点の場面で対峙するのは元プロ野球選手の4番。ファウルで粘った9球目だった。打球は力なく転がり、ショートへ。お手本のような併殺が完成した。東京の選手や監督が一斉にベンチを飛び出す。30日間を予定している日程の28日目。ついに最初の地区優勝球団が決定した。
ウエストでは甲子園に京都を迎えた神戸が敗れたものの、2位の大阪も名古屋に完封負けしたため、神戸の地区優勝へのマジックナンバーが1に減った。早ければきょうにも、すべての地区優勝球団が出揃う。
振り返れば、仙台に最初の地区優勝へのマジックナンバーが点灯したのは8月14日だった。開幕からマジック点灯までと同じ日数が経ったが、ノースの地区優勝球団はまだ決まっていない。母の言葉を思い出し、ちっとも早くないじゃないか、と言ってみたくなる。
小説やアニメには、サービスではなく不可逆の力によって異世界へ移ってしまったキャラクターが多数いるが、彼らは果たして元の世界への帰還を望んでいるのだろうか。それとも、作られた理想郷への定住を望むのだろうか。
札幌 vs 埼玉 ノース4回戦
(エスコンフィールド)18:00
埼玉 /000 000 000/0
札幌 /200 112 01X/7
仙台 vs 新潟 ノース4回戦
(楽天モバイルパーク)18:00
新潟 /005 002 003/10
仙台 /000 000 100/1
千葉 vs 静岡 イースト4回戦
(ZOZOマリンスタジアム)18:00
静岡 /000 200 300/5
千葉 /000 010 000/1
東京 vs 横浜 イースト4回戦
(神宮球場)18:00
横浜 /000 000 100/1
東京 /003 000 00X/3
大阪 vs 名古屋 ウエスト4回戦
(京セラドーム)18:00
名古屋/220 000 000/4
大阪 /000 000 000/0
神戸 vs 京都 ウエスト4回戦
(甲子園)18:00
京都 /011 000 021/5
神戸 /000 000 400/4
岡山 vs 高松 サウス4回戦
(マスカットスタジアム)18:00
高松 /020 000 000/2
岡山 /000 000 001/1
福岡 vs 広島 サウス4回戦
(みずほPayPayドーム)18:00
広島 /002 113 000/7
福岡 /001 000 001/2
[ノース]
1/仙台/13勝1分12敗/.520/-
2/新潟/12勝0分14敗/.462/1.5
3/埼玉/10勝1分15敗/.400/3.0
4/札幌/9勝2分14敗/.391/3.0
[イースト]
1/東京/18勝0分8敗/.692/イースト優勝
2/横浜/15勝0分10敗/.600/2.5
3/静岡/13勝0分12敗/.520/4.5
4/千葉/10勝0分17敗/.370/8.5
[ウエスト]
1/神戸/15勝0分12敗/.556/M1
2/大阪/13勝1分14敗/.481/2.0
3/京都/10勝1分14敗/.417/3.5
4/名古屋/9勝0分16敗/.360/5.0
[サウス]
1/岡山/17勝0分11敗/.607/-
2/高松/15勝0分10敗/.600/0.5
3/広島/13勝0分12敗/.520/2.5
4/福岡/12勝0分13敗/.480/3.5




