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――幕間―― 君を思う

 僕を呼ぶ君の声が、遠ざかっていく。

 懸命に君に手を伸ばしても、届かないんだ。


 懐かしい香りに包まれて、僕は眠る。

 早く目を覚まして君を迎えに行きたいのに、瞼は重く、身体は動かない。


 僕はここだよ。

 愛する君への思いを胸に抱いて、彷徨っている。

 あの日君と聞いた音に包まれて。


 光に透ける柔らかな髪。

 海のように潤んだ瞳。

 眩しい笑顔。

 君というすべて。

 愛している。愛しているよ。


 君を抱きしめたい。

 君の涙を拭ってあげたい。

 だけど、今の僕には何もできない。


 もう一度君に会えたなら、きつく抱きしめて、もう二度と悲しませないと誓うよ。

読んでくださり、ありがとうございます!

次回はまた本編に戻ります。

よろしくお願いいたします!

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