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たーくん、お味見する

 パパがおやつの梨を切っていると、遊び部屋からたーくんが現れた。




た「なにきってる? おやつ?」




 コイツ……鋭いな。包丁のトン、トンという音が聞こえると何しててもキッチンの確認に来やがる。そしておやつと見るや、家中に響き渡る声で「ほしい! ほしい!」と騒ぐ。あげるっつってんやろ。




パ「はいはい、お味見する?」




 騒ぐたーくんを黙らせるのは簡単、口にものを詰めてやればいい。梨をひとかけ頬張らせると、天使の笑みで味わっている。しかしあっという間に食べ終わり、次の梨を要求するたーくん。




た「パパ、おやじみー」




 プーッ! 言えてなくて親父見たがってる。かわいいなーコイツは。待て待て今むき終わるからなー。




た「パパ、おやじみたい!」




 それはやめろ。

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