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日本異世界転生転移機構『NAROR』

作者: 画猫点睛

 俺はトラックの運転手をしている。


 轢き殺した数は千人を超えているだろう。


 そう、トラックで人を轢き殺し、異世界へ送るのが俺の仕事だ。



 これから話すことはここだけの話だから、他言はするなよ。


 仮の姿はトラック運転手だが、本当の職業は特殊国家公務員だ。

 所属組織は“日本異世界転生転移機構(Nippon Another world Reincarnation and Transition Organization)"略称はNARORナローと言う。


 日本政府は秘密裏に異世界へと送り込む方法を研究し、それは最近になってようやく完成へ至った。

 本来は異世界の物質をこの世界に送り込むなどの活用目的であったらしいが、一度死なない事には異世界へは転移する事が出来ない為、計画は頓挫したそうだ。

 そこで近年のニートや引きこもりなどの増加を不安視した政府が、現代社会への適合性が低い者、およびその予備軍を異世界に送り込む計画に変更したらしい。

 候補者は秘密裏にリスト化され、さらにその中から、異世界への適合性の高い人間がピックアップされる。


 そのピックアップされた人間を、トラックで轢き殺すのが俺の仕事という訳だ。


 どこかの小説投稿サイトではそのような話が流行っているらしいが、それもNARORナローの仕事だ。

 異世界に興味あるのか、どんなものに憧れているのか。

 俺は轢き殺すだけの下っ端なんで詳しい事は知らないが、そのサイトの登録情報はNARORナローに筒抜けらしい。

 

 チート勇者、底辺魔物からの成り上がり、ハーレム……

 そんな内容の小説を書いている一部の作家は、NARORナローの工作員なのだそうだ。


 実は異世界に送られた一部の奴はモニター監視されていて、それをもとに工作員は小説を書いていると言う話だ。

 前に俺が轢いた奴は、異世界で猫のなんとかになっているらしく、最近その小説が投稿されているようだ。

 



 言っておくが、あまりその小説投稿サイトに嵌り過ぎると、異世界へ送られるターゲットにされるから気を付けた方がいいぞ。



 トラックには、轢き殺した奴を異世界へ転生か転移させる装置が取り付けられていて、行き先の異世界はランダムだ。

 能力は本人の願望により、それなりに考慮されるらしい。

 ちなみに詳しいシステムは全く分からない。


とにかく、ナロー運輸とかNR貨物なんておかしな名前のトラックには気を付けた方がいいかもな。



 少し話し過ぎたかな?

 内緒話もそろそろ終わりにしよう、仕事の時間だ。



 今日のターゲットはこいつか、可哀想に……いや、幸せなのか?


 俺はトラックのアクセルを、思い切り踏み込む。




 じゃあな、新しい世界で頑張れよ! 

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― 新着の感想 ―
[一言] ニートでも引きこもりでもないですが、予約お願いできますか?
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