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十年越しの告白

作者: 結城 からく
掲載日:2025/12/08

 二十二時三十八分。

 駅前の居酒屋で、私と白石君はビールジョッキを掲げていた。

 互いのジョッキを打ち合わせて私は笑う。


「かんぱーい!」


 冷えたビールをぐいっと呷る。

 口の周りを泡だらけにして、私は「ぷはぁ」と言った。

 白石君も美味しそうにビールを飲んでいる。


 私はテーブルに頬杖をつき、上目遣いに見つめながら尋ねた。


「でもよかったの?」


「何が?」


「同窓会の二次会だよぉ。みんなに会うの久しぶりでしょ」


「お前が二人で抜けたいって言ったんだろうが」


「あはっ、そうだった!」


 私は大笑いしてまたビールを飲む。

 近くを通りかかった店員さんに二杯目を頼んでおく。

 この調子だとすぐに飲み干しそうだった。

 おつまみのチーズをかじりつつ、私は白石君に謝る。


「ごめんね、大人数ってそんなに好きじゃなくて」


「気にすんな。俺も落ち着いて喋りたかったし」


「やったー」


 私がジョッキを掲げると、白石君は苦笑して乾杯してくれた。

 二杯目のビールが届いたところで、私は深呼吸をする。

 頬が赤くなるのを感じながら、意を決して切り出す。


「……ねえ」


「何?」


「高校の時、好きだったんだよね。白石君のこと」


 白石君は少しびっくりした顔になる。

 私は誤魔化すようにビールを一気飲みした。

 そのまま二杯目も空にすると、ジョッキをテーブルに置いて喚く。


「もしもあの時、告白していたらなぁ~っ!」


「――別に」


「ん?」


「別に……今からでも遅くない、と思う……けど……」


 白石君が照れ臭そうに目をそらす。

 私は胸が高鳴るのを感じた。

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