リスト1:小野寺 修一 ②
読んでくださりありがとうございます(*´ω`*)
短くて申し訳ないです。
いつ投稿できるかわからないので、書いている分は挙げようと思いまして…
「痛たたた…」
一人だけ着地に失敗した修一が腰をさすりつつ立ち上がる。
そした当たりを見回し、驚いたように呟いた。
「ここは…渋谷か」
高いビルが立ち並び、多くの人が行き交っている。
誰もアルペネラ一行の姿が見えていないかのように通り過ぎていく。
「さあ、まずはキミの職場にでも行こう」
ベガがふわりと宙で一回転した。
急かすように背中の翼をはためかせる。
「あ、ああ」
修一が答えて、小走りに進む。
背後のビルに設置されている大型ヴィジョンではニュースが流れていた。
ーひき逃げか 男性が子供を庇い死亡ー
心を痛めるような内容だが誰一人として目を向ける人は居ない。
もしアルペネラたちの姿が見えていたとして、気にかける人など一人も居ないのではないか。
アルペネラは大型ヴィジョンから視線を外し、二人の後について行った。
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「ここが俺の職場です」
社員の数は30人ほど。みんな慌ただしそうにしている。
なかには数日分になりそうなほどインスタント食品のゴミが積まれている机や、足元に大量の栄養ドリンク剤の空き瓶が転がされている机もある。
「これが巷に言うブラック企業ってやつだね」
「そうだな…典型みたいな所さ」
そう答えた修一の声は沈んでいたが、表情は異様に明るかった。
「…もしかして、死んで嬉しいの?キミ」
「ああ、そうだな。もう、業務に追われないと思うとせいせいする」
嬉しそうというよりはホッとしているような表情だとアルペネラは思った。
ベガは特段気にしていなさそうに、ふ〜んと気のない声を漏らした。
「なあ、俺が死んでから今日は何日目だ?」
「えと…ちょうど3日目ですよ」
「…そうか」
修一が視線を向けた先の机には、大量の書類に、開かれたままのノートパソコン、飲みかけの缶コーヒーが置かれている。
つい先程まで誰かが仕事をしていたのではと思うような光景。
アルペネラはそっと修一の表情を伺う。
机の上に置かれたままの社員証をみればそこが修一の席なのだと一目瞭然だった。
「…次、俺の家に行きましょう。ここに思い入れなんてありませんから」
力なくそういった修一の目は凪いでいて、どこか自嘲気な笑みを含んでいた。




