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リスト1:小野寺 修一 ①

不定期と言っても、なかなかに間を開けすぎました。

すみません(´;ω;`)


読んでくださってありがとうございます。


今後はこれくらいの文字数で投稿していきます。

突然ですがこんにちは。アルペネラです。

私は今とても困っているところ…。目の前では男泣きに泣いている一人の男性がいる。

一体どうすれば良いのか。声をかけてみるが反応が無い。


時は数分前に遡る。


(今日の魂はどんなのが来るかな)

呑気にそう考えていた。日に最低5人が普通でその一人目を待っているところだ。

しばらくするとゲートが白んで人影が見える。


「こんにちは。案内人のアルペネラです」

何度も浮かべている笑顔を刻みやって来た魂を見る。男の人だ。

かなりやつれているように見える。くたびれた黒のスーツに、七三分けの髪もぼさぼさだ。

「……」

男は少しだけこちらを見てすぐ下を見た。

ほとんどの魂−特に人間は自分が死んだことを受け入れられずに放心状態であることが多い。

「すみません。受付で貰った木札を見せていただけませんか」

「…これか?」

男がやっと反応して右手に握っていた木札を差し出す。

男の名前は小野寺 修一( このでらしゅういち)。歳は34、死亡原因は…


(事故か…)


「そうか、死んだのか俺…ハハっ」


力なく乾いた笑いを漏らす修一にアルペネラは声をかける。

「何か未練はありませんか」


誰しも未練というのは少なからず存在する。

そのための四十九日だ。

しかしその四十九日間で現世に干渉できる魂は限られている。


チラリと目をやった先、ゲートは開いていない。

魂が現世にやり残していることがある証拠だ。

それを解消しない限りはこの魂はどこにも行けない。


「未練だなんてたくさんあるさ。小さい頃からできの良い兄と比べられて…やっと家を出れたと思えば、上司ガチャ失敗…妻子にも逃げられた。…まあ、これは俺が悪かったな、ハハ。ちょっとばかし目が冷めて真面目に働こうとして転職した先もブラック企業。…最後は情けなくトラックに突っ込んで人生終了か…情けねえな、ハハ、ハハハハハ…」


修一はそのまま泣き出してしまった。


(どうしよう。このタイプの魂は初めてだからなあ)


現世に干渉できる魂はそれこそ一年に天国に来る魂のうち一つあれば珍しい方らしい。

当然、案内人歴の浅いアルペネラは初めてだ。


「あの、もっと具体的な思い残しってありません?」

「うっ、うう…」

「もしもし」

「……」


埒が明かない。それを悟ったアルペネラは制服の内ポケットから可愛らしい笛を取り出した。


ピィィィィィィッ!!!


アルペネラが思い切り笛を吹く。

修一は驚いて、口をポカンと開けていた。


「え?何事ですか!?」

「呼んだんです」

「何を?」

「天使さんです」

そう答えてアルペネラはにっこりと微笑んだ。


十数秒後、突然何もない空間からぼふんっと煙が湧き出した。

「はいは〜い、天使さんで〜す。お呼ばれしたので来てやりましたよ〜」

「こんにちは、天使さん」

「こ、こんにちは?」

突如として現れた少年にアルペネラが挨拶をする。

それに釣られるようにして修一も挨拶をした。


「ハロー!わあ、キミ『干渉者』か。珍しいねえ〜」

「???」

純白な小ぶりの翼をパタパタしながら天使と呼ばれた少年は修一の周りをぐるぐる回る。


「修一さん、こちら天使さんのベガ君です。貴方は現世にやり残していることがあるらしくて、それを解消しないと魂がどこにもいけない状況で彷徨うことになるので…そうならないよう、現世で原因を見つけに行きましょう!!」」

「え…?」


アルペネラとしては困惑中の修一に分かりやすく伝えたつもりであったが、何分、情報量が多いもので修一の思考は早くもショート寸前だった。


そんな修一の様子を気にすることなくアルペネラはベガに何か指示をした。


瞬間、修一を中心として地面一帯にポッカリと大穴が開いた。


「ええええええ!?」


真っ逆さまに落ちていく一行。

修一の絶叫だけが虚しく響いていった。


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