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一。 五月の水晶体
五月になりました。
昨日は冬のようでした。
五月になりました。
昨日は夏のようでした。
清流は謳い、私はこれを記し、
光る魚は凛として、木の葉は酸素を吐き出した。
少年の元に影はなく、まるで昔のあなたみたい。
虫籠と虫網を持って、今じゃ見えなくなったんだ。
あなたの昔はどんな空
首元タオルに 汗の雨
通りすがりの駄菓子屋に
今じゃ見かけぬ ラムネ瓶
私の足は水の中 涼しい場所は少なくなったね。
今は五月の中頃の、、 はずなのに見える黄金色。
青い空の下 ぬるい風
黄金色、まだ五月だよ。
青い空の下 私の視線へ
そっと笑ってくれました。
明日は再び冬ですか。
「まだここにいたい」
そんな私です。
執筆:2024年5月17日