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悪役令嬢の王宮脱出劇を肯定します!(YES!首都脱出)

 私が意識を取り戻すとノリピーがひとりでブツブツとつぶやきながら女神様に抱きしめられていた。


「そ、そんな!?」

「ノリピーをぶっ殺したのに復活してるどころか女神様と良い雰囲気になってるなんて!?」


「フレグラちゃんうるさいから黙ってくださ~い」

「いま廃人になっちゃったノリちゃんをたくさん愛でてるんです~」


「はっ!?」

「流石は女神様!」

「私から真実を知った状態でノリちゃんを生き返らせたのですね!」


「そうで~す」

「うふふ……貴女は私の想像以上の働きをしてくれました~」

「まさかこうも完璧にノリちゃんの精神を砕いてくれるなんてぇ」


「当たり前です!」

「女神様の今カノは精神も肉体も完全に抹殺します!」

「はっ!?」

「でも壊れたほうが女神様に愛されている!」

「い、一体どうすれば……!」


「もう諦めて私がノリちゃんとイチャイチャしてるのを眺めててくださ~い」


「ぐぬぬ……!」

「だが……それも良い!」


 ノリちゃんの幼い顔付きとスラッとした手足が印象的で、とてもチェンソーなんて振り回すように見えない少女だった!


 でもそれがチェンソーとのギャップで良い!


 そんなノリちゃんが今はマグロみたいな目でブツブツとつぶやきながら女神様に抱きしめられているのだ。


 女神様は自愛の眼差しでノリちゃんを見詰めながら頭を撫でていた。


 うわあわああああああぁあぁぁぁぁあ……。


 私も廃人になって女神様に愛でられたいぃ~~~!


「女神様、こんな下賤な貴族の血にまみれた場所ではいけません!」

「いっしょに王宮から脱出しましょう!」


「それもそうですね~」


 私は女神様がくれた"万能キャンプ機能"から日産エクストレイル……ではなく白馬を取り出した!


 流石に万能と付くだけあってキャンプのためと念じれば移動手段はなんでも出てくるようだ!


「さぁ、女神様」

「お手を拝借」


「わ~、フレグラちゃんカッコいい~」


 キマった……。


 私はまるで姫騎士のように女神様の手を取り馬上に乗せてあげた!


 そのときにはもちろん女神様の体の感触を楽しむことも忘れなかった!


「フレグラちゃん手付きがいやらしいですね~」

「でも今は機嫌が良いから許して上げま~す」


「流石は女神様!」

「なんと慈悲深い……!」


 ついでに私は茫然自失としたノリちゃんを馬の背中に荷物のように括り付けて運んでやることにした!


「それでは女神様、ともにまいりましょう!」

「私たちの素晴らしき門出を祝福してください!」


「は~い、女神印の花丸あげちゃいますね~」


 そう言いながら女神様は後ろから私にギュッと抱き着いてきた!


 うわあわああああああぁあぁぁぁぁあ……!


 女神様の柔らかい感触が背中に当たる!


 これだけで死にかねない!


「な、なんだこの惨状は……!?」

「あの馬を捕らえろー!」


 詰め所に控えていた衛兵たちがようやく駆けつけたみたいだった!


「どうやら見送りもたくさん来てくれたようですね!」


「うふふ、これからが楽しみですね~」

「楽しみだから今カノ2人目の住所教えて上げちゃおうかなぁ」


「やった!」

「これで2人目もぶっ殺せる!」


「2人目は~」

「ここから東の国で隠居生活に入った悪役令嬢で~す」


「わかりました!」

「行けっ、女神号!」


「恥ずかしいから馬に私の名前付けるの禁止で~す」


「そ、そんな!?」

「ならば行けっ、ヤマシロマイティー号!」


 私はノリちゃんの名字を馬の名前に付けて出発した!





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