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滞在1日目

ぼくらは明日の計画を話し合う事にした。

とりあえず明日は回復薬や旅に必要なアイテム類を調達することにした。

すると、「トントン」という戸を叩く音が聞こえ、返事をすると澁鬼くんのお母さんが入ってきた。

「失礼します。今夜のお料理ですが、何かご希望はありますか?せっかくですし、腕をふるっちゃいますよ」

そう言って澁鬼くんのお母さんは腕まくりをする。

「あ、それならぼく達がった鹿肉の残りがあるので、それで何か作っていただけますか?」

「鹿肉ですか?それは良いですね。野営で焼き物は召し上がられたと思いますので、シチューみたいな煮込み料理や低音調理も出来そうでワクワクしてきました!」

ぼくの提案に対して澁鬼くんのお母さんはウキウキした様子で様々な料理を提案してくれた。

「せっかくなら私たちも手伝いますよ。今から料理の準備は大変でしょうし、宿代もサービスしてもらってるので」

「だな。至れり尽くせりは流石に申し訳ないから、オレも協力します」

「は〜い、あたしも〜」

雪姉ぇの提案に祐葉も恵里菜も賛同して立ち上がる。

よし、じゃあぼくも────



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「佐斗葉〜ご飯出来たって〜」

「はーい······」

ぼくはまた調理担当を外され、澁鬼くんにこの町の事を色々聞くように祐葉から任命された。

何でぼくは毎回料理をさせてもらえないんだろうか······。

雪姉ぇに呼ばれたぼくは澁鬼くんと一緒に食卓へ向かった。


「わぁ〜··美味しそう〜⋯⋯」

ぼくはその光景に圧倒された。鹿肉と大きな野菜がゴロゴロ入ったシチューに、丁寧に低温調理されてカットされた鹿肉のロースト。彩り鮮やかな野菜がより美しさを際立たせていた。

「私が腕をふるいにふるいました。どうぞ召し上がってください。」

「「「「いただきます」」」」


ぼくたちは澁鬼くんのお母さんの作った料理に舌鼓を打った。

「すっごい美味し〜い♡」

「ありがとう恵里菜ちゃん。そう言ってもらえると本当に嬉しいわ」

澁鬼くんのお母さんは心からの笑みを浮かべていた。

「ねぇ澁鬼、明日は旅人さんにこの町を案内してあげたら?」

「うん。俺もそれを今言おうと思ってたんだ!」

「案内?」

ぼくの質問に対し澁鬼くんは「あぁ」と答える。

「俺の民宿は町の案内人を兼ねてるんだ。俺はいずれここを継ぐ。その為に経験は必要だしな。明日をこの町のおすすめスポットを隈なく紹介するぜ」

澁鬼くんは心底楽しそうに話していた。この町が本当に大好きなのだろう。

ぼくたちはその提案を快諾し、大満足でこの日はゆっくり眠りについた。


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