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到着。機械の国。

────佐斗葉視点────


「ちょっとにわかには信じがたいよねぇ〜」

「何が?」

依頼があった国へと歩く道中、いつものようにぼくにくっつきながら歩く恵里菜の呟きにぼくは返事をする。

「だった十年前に獣人の王様って倒されたんでしょ?なのに十年経ってからまた突然残党って呼ばれるものが現れるなんて」

確かに言われてみればそうだ。獣人がぼく達の故郷の村を襲ったのは十年前。それから月日は流れに流れて何で今になって..。

「逆に言えば十年間、したくても何も出来なかったって可能性もある。王を失った代償は向こうもきっとでかかったと仮定すればだけどな」

ぼく達の会話を聞いていたのか、祐葉が割って入る。

「獣人を統べる王が消えれば下は混乱する。それぞれがバラバラに散り、見ている方向の統一性すらも取れなくなる。それらをまとめる新たな王の派閥争いだって起きかねない。向こうもその動きがようやくまとまったのか、もしくは、新しい王が決まったのかもしれないな」

「どの道決まったんだとしても、ろくな王じゃなさそうなのは確かだろうだけどね」

雪姉ぇはため息をつきながら肩をコキコキと鳴らす。

今回研究所に届いた依頼は、

『1ヶ月前に、亡くなった資産家の遺産を狙う親戚が獣人に襲われて殺された。その獣人を討伐して欲しい』との事だった。

「獣人がたまたま獲物を探してその人を殺した可能性もあるし、金欲しさから人間が獣人を雇った可能性もある。慎重に調査するぞ」

祐葉の言葉に皆は頷いた。

澁鬼くんのいた町のように、町全体を人質として脅しをかける獣人もいる。人間も全員が全員綺麗とは限らない。心してかかろう───。

ぼくはそう自分に語りかけ、強く一歩を踏み出すのだった。



「着いたな······」

「すごぉーい、立派だぁ〜」

恵里菜は早速辺りをキョロキョロしている。

様々な高度な機械で溢れ、国の中央には、ツキハギだらけの大きな歯車が特徴の塔がそびえ立つ、これまでぼく達が見てきたものとは比べものにならない程の発達した文明が、そこには広がっていた。

人が十分出来るであろう作業も機械がこなし、生きた活気などは感じられず、排気で溢れた国を、周りはこう呼ぶそうだ。


『機械の国』と─────







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