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御降臨前日


「私思うんだけどね。神って演技上手いじゃない!神託とか降臨の時とかさ、思ったんだけど私女優いけるんじゃないかなって」

「他の神様に失礼ですよ。それに女優じゃなくても神様が数人御降臨するだけで、全世界感動の嵐になりますよ。立ってるだけでいけそうです」

「それもそうだね~」


いつものくだらないトークをしているが、手先は口と違い物凄いスピードで作業中である。明日の神託後さっそく邪神軍(世界で1人)の兵(笑)を派遣しようと考えていた。


「さぁってと彼の身体の方は無事仕上がったよ~」

「こっちの衣装も終わりました」


彼のドレスでは勿論ない。明日のトルティーのドレスだ。女神らしい純白に白銀を混ぜた衣装を、いっちゃんが手直しをしていたのだ。ちなみに天界には神の服作りますなど、ふざけたお店はない。神の物を触れていいのは、神か側近の天使だけである。今日は300年振りのイベントの為トルティーの側近の天使が総動員で準備に当たっている。この300年の期間・・・・この話はまた違う場所でお話しよう。


「今回はラッキーカラーとかそうゆうの言わないで下さいね。これ1着でどれだけ手間がかかったか・・・・」

「でもさー白とか白銀って透けそうで苦手。女神を嫌らしい目で見るとか即神罰だよね」

「主神なら・・・・神罰強行ですね」


敬愛なるトルティー教の信徒の皆さん。私も努力し内側に薄い布をつけ透けないようにつけました。どうか綺麗な信仰心で女神様を迎えて下さい。

いっちゃんは祈る。その近くで天使達は苦笑いをし明日トルデリア王国最後の日など呟いている。



「これで準備はほぼおしまいかな?」

「そうですね。あとは彼の投入のタイミングとかですかね」


彼の存在・・・・これが冗談ではない状況になっている。昨夜いっちゃんが目撃した衝撃の場面がどうしても気になっていた。


「どうしてトルティー様はご自身の髪の毛を彼の肉体に合成したのですか?あと先日の私の羽も・・・・心臓が止まるかと思いましたよ」


いっちゃんが目撃した場面、それはトルティーが彼の新しい身体に女神と天使の一部を笑顔で混ぜている現場であった。


「感覚的に何か足りないと思ったの、まず羽投入したけど、まだ足りないって感じだったから、えいっ!ってね」

「足りないですか・・・・普通なら私の羽だけでも人間には耐えきれない負荷がかかるはずなんですけど、でもそれって怒られません?他の神々から特に主神に」

「え!?それは・・・・大丈夫よ。好きにしなさいって言ったのパパだし、私は悪いとこ1つもないよ」


極論で言えばそうなんだろうが、自分達まで責任が来ないか不安に思う側近天使達であった。


「トルティー様、少し計測してみませんか?彼の身体」

「ならしてみていいよ。私は大丈夫だと思うんだけどなぁ~」


いそいそといっちゃんの回りに天使達が集まる・・・・





「トルティー様・・・・」

「うん?どうだったの?」

「「「「「アウトです!!」」」」」


「え!?どれどれ・・・・うぅ、ギリセーフにしない?」

「何言ってるんですか!この数値は中級天使レベルですよ。しかも肉体が産まれたばかりの状態で!このまま経験を積み力が成長したら・・・・」

「パパの所行ってくる・・・・報連相・・ダイジ・・」




数時間後・・・・・

「ただまー」

皆の予想と違って明るい雰囲気で戻ってきたトルティー

「廃棄ですか?数日徹夜で作り直しですか?」


顔色が悪くなる天使達・・・・だがいつも通りなトルティー

「これからパパの所に転送して、封印の強度上げと力の成長を遅らせる処置をしてくれるって、さっすがパパ」


ホッとした天使達。皆主神の住まう方向へと祈りを全力で捧げている。もちろんいっちゃんも。 

祈りを終えた天使達は段ボールに彼を分包していく。生物?壊れ物?クール便?などふざけている声が聞こえてくる。

そのんな天使達のいつもの様子にトルティーは苦笑いしながらいっちゃんの方に身体を向ける。その表情は少し暗い。


「でね。心配はないけど、いざって時の抑止力が横にいた方が良いって話しになってね・・・・いっちゃんお願い」

「!」

「処置をした直後は不安定だけど、3年もすれば心配なくなるって言うからそれまでね?パパとお姉ちゃんの所からも少し遅れるけど派遣してくれるみたいだからさ、どうかな?」

「・・・・」



「良いですよ!」 「!・・・・ありがとう」

「要はあれですよね。トルティー様のお世話から解放され、3年間地上で遊べるって事ですよね。他2名も天使付きで」

「なんか悪意を感じるな~うん。でも仕方がない。いっちゃんが直接彼の舵取り出来るなら計画の大幅な見直しが必要だね」


その日遅くまで、邪神軍の兵育成会議が行われた。





そして女神トルティーの御降臨の日を迎えた






☆いっトルコーナー☆

いっちゃん「トルティー様、一つ質問が」

トルティー「いいよ。万能なる女神がお答えしましょう(笑)」

いっちゃん「主人公は名前すら出て来てませんが、この作品大丈夫ですか?」

トルティー「斬新さを求めてみた!新たなる扉を開く勇気」

いっちゃん「絶対違いますよね?ノープランで進めてる人居ません?」

トルティー「だってこれから私出番減るよ?だからいいの!それに今頑張らないと皆の記憶に残れないよ私」

いっちゃん「いや絶対出てきますよね?トルティー様が裏方で我慢出来る神じゃないのは知ってます」

トルティー「それこそ神のみぞ知ること・・・・女神は別、女神は万能じゃない」

いっちゃん「皆さまこんな作品ですが、長い目でお楽しみください。トルティー様、締めておきましたよ」

トルティー「いっちゃんありがとう」






主人公なかなか出てきません。ごめんなさい。そろそろ近いうち出番です。

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