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動き出す勇者


~アテーネス神聖国~


「それにしても休みないってどうゆうことよ?」

「あんたが調子にのって安請け合いするからでしょ!私の都合も考えて欲しいわ。」

「だってよ、姫さんメッチャ可愛いし良いとこ見せたいのが男ってもんだろう?」

「なら1人でやりなさいよ色ボケ勇者!」


アテーネス神聖国の大通りを歩いているのが、勇者アトルと賢者シルタナ。あともう1人を加えたのが世界で唯一の勇者PTである。


勇者アトル]現在世界で1人だけの勇者である。茶髪の短髪、鍛えぬかれた体は胸板も厚くガッシリとしていて歴戦の戦士を想像させられる。15歳の時に勇者に覚醒し1年間神界で訓練し勇者デビューに至った。その為アテーネスとも接する時間が長かったため、それなりの交友関係がなされている。24歳独身。裏表ない性格。猫が好き。


[賢者シルタナ]勇者とは幼馴染み。世界に4名にしか与えられていない賢者の称号を若くして得た才女!幼少の頃より魔力の成長が著しくその影響で肉体の成長が途中で止まり小柄な体型である。腰まで伸びる橙色の髪は毛先だけ外側にはねている。22歳独身。活発的な性格。猫が好き。


この時代は魔王などおらず、勇者の役割と言えば危険なダンジョンの処理や各地の危険なモンスター退治等である。

勇者には国籍はない。しいて所属はどこかと聞かれたら[神界]と答える。国に所属するのは神が許可しなかった。

人々の争い[戦争]に勇者を戦力として利用されるのを神は嫌った。だか勇者の参加とは関係なく止めても人々は争う。勇者の役割は最悪の結果になる前に間に入り戦争を終わらせる。優劣を考慮し話し合い終戦にもっていく。それだけの[力]を持っている勇者にしか出来ない役割だ。


神は戦争も人々の営みと思っている。営みで滅びるならそれも人間という種のただの自業自得

生命に優劣はない。人間が特別って思ってるのは人間だけの思い込み・・・・

だか勇者は神に無理に頼み込み最小限での戦争に関与する事を認めてもらったのだ。





「アテーネス様からの神託の件もあるんでしょ?なんで国王の仕事受けちゃうかなー」

「神託の方は急ぎじゃないからな、そのうち見に行けばいいんだよ。」

「神罰が来ても知らないからね。こっちに迷惑かけないでよ」




~神託~ 時は数日前


勇者PTは長期のダンジョン処理も完了し久々に宿で疲れを癒していた。そんな闇が支配する時間


「ゆう・・・・し・・うし・・・・しゃん・・・ゆ・・うし・・・」

「だあああーーー!!!気になって寝れねっつうの!」

久々のちゃんとした食事にふかふかのベッドでの安眠を邪魔されたアトルは勢いよく不満を叫ぶ!


「あ!繋がった。勇者アルト、私ですアテーネスです」

「アテーネス様さあーこの繋がり悪い神託どうにかならないのか?」

「仕方がないじゃない!私の加護与える国が多いんだし、どうしても薄く広くってなってしまうのよ」

「納得は出来るけどよ。毎回幽霊でも現れたか!?って神託はちょっとな・・・・今回「うし」やら「うししゃん」って聞こえてた・・目覚め最悪よぉ?なんとかならねえのか」

「そうそれですよ!なんとかなりそうです!今回はその件でお話しがあります」

「おぉ!神様増えるのか?じゃあ勇者も増やして俺の仕事も減らそうじゃないか」

「神は増えません。勇者も増えませんよ。私の妹が復帰するのよ」

「妹ってあのトルテか? 相変わらずなんだろうな」


勇者は神界での特訓の間にもちろんトルティーにも会っている・・・・いや一緒に遊んでいた。トルティーの人懐こい性格とアトルの裏表ない性格はがっちりマッチし、特訓の合間によく二人でいる事が目撃されていた。

トルティーの思い付きにアトルも興味をもち二人で問題を起こすなど多々あり、その度にアトルは特別特訓を罰としてかせられる。そのお陰か歴代勇者の中でもぶっちぎり強くなってしまった。今となっては懐かしい思い出だ。


「ええ、近々トルデリア王国に使徒を派遣しますよ。今回はその使徒についてお願いがあります」

「使徒か・・・・何か起こるのか?」

「いえ、今のところそうゆうわけではありません。お願いと言うのは様子を見てきて欲しいのです。出来れば友好関係を築いてくれると助かります」

「それだけか?俺も気になるし見に行くには問題はないが、何か気になる事でもあるなら言ってくれ!」

「聞きます?実は・・・・彼本気出したら上級天使以上の力を備えてます。あとアホらしいです・・・・」

「なるほど・・・・って人選!アホはいかんだろう!だが楽しそうだな」

「急ぐ事はありませんが、様子を見に行って下さい」

「了解だ。こっちも仕事を片付けたらメンバーと相談して行ってみる。あとよ話はかわるけどよ、世界的に農作物が不作続いてるのは何か原因あるのか?」


アトルは各国の代表者が言ってた事柄が気になっていた。[数年植物の育ちが悪い]これは人間だけに関わらず家畜や野生の動物やモンスターにまで影響を与える大問題である。モンスターは食べる物がなければ森から出て来て人間の生活を脅かす。人間は食料を求め戦争を始める。世界的に不穏な空気が立ち込めていた。


「う~ん。天候の問題や植物の病気など自然の物に依るものが多いですね」

「そうなのか。なぁどうにかならないか?世界が荒れるのは俺は我慢できなくてよ」

「あなたならそうでしょうね。戦争への関与までお願いしてくるぐらいですもんね。うーん・・! 1つ手段があるかもしれません」

「ホントか!?俺は何をしたらいい?何でも言ってくれ」

「可能性の話しですよ?トルテちゃんのやる気次第です」

「トルテの?」

「加護が薄く広くって言いましたよね!それは私が1人でおこなっているからなんですよ」

「って事はあれか?トルテの加護も使うと解決に繋がるのか?」

「はい。あの子は他の神々より精霊とも仲良しですからね。精霊は喜んで過剰に反応しますよ。プラス加護です」

「だか加護は信仰している人達が住む所に影響があるんだろう?地域によってはトルテは過去の神とされている所が多いぞ」

「300年地上には関われませんでしたからね。ですが使徒を使えばどうでしょう?」

「そうか!宣伝としては最高だな!女神が戻ってきたと皆が考えるよな。ふむふむいけるな!」

「トルテちゃん次第ですけどね!まぁ説得は任せて信仰減ってる現状を教えれば大丈夫かな」




その後、他の情報など色々聞かせてもらった。ただ後半は愚痴と世間話しで、途中神託って何だっけ?と思いながら女神様からのありがたい言葉?を朝まで聞いていた。


「でね!トルテが最近得た知識でゲームっていうのがあってね。それがまた良くできてるのよ!あとはねチョコね!甘くてとっても美味しいのよ。カカオって実の種貰ったからそちらに送るので育ててみて?美味しいから世界に拡げるのよ!・・・・・・・・あら?もうこんな時間ですね。では色々頼みましたよ」


「・・・・・・・・寝よ・・・・」



ードンドンー

「アトルーー!朝食食べたら行くよー」

「・・・・」


ードンドンー

「今日は朝からの約束だから遅れる訳にはいかないって自分で言ってたんだから早く起きてよね!」

「・・・・」


ードンドンー

「こらー返事ぐらいしなさいよ!」

ードンドンー

ードンドンー

ードンドンー

「だあーーー!うるせーー起きるよ起きればいいんだろーーーー!」

「何怒ってるのよ?親切に起こしに来てあげたのに、食堂で待ってるからね」

「・・・・」



「おっそいぞ!スープ冷めちゃったよ」

支度をし食堂に向かうとシルタナが食べ終わる頃だった。

宿泊の冒険者となはもう出かけたのか食堂にはシルタナしか居なかった。


「わるい少し寝不足でな」

「大丈夫?今日は依頼の報告に行かなきゃなんだしシャキッとしてよね。それにしても夜出かけてたの?」

「お、おう。ちょっとアテーネス様とな」

「ふ~ん。女神様のすてきな声聞いちゃって眠れなかったって訳ね。これだからお子ちゃまは、ぷぷっ」

「お子ちゃまって、まあ色々あるんだよ」

「色々ね~」

「内容は後で話すわ」

「りょーかいー」


~神託終了~


「あの日は寝不足でヤバかったな。神託ってなんだろうな?ゲームを植えてカカオを作るんだったかな?良く覚えてないし次回また聞くか」

「何1人でブツブツ言ってるの?ほら早く行くよ!久々さのPT集合なんだからね」

「わかってる!アイツもそろそろ落ち着いた頃だろうしな。さすがに次の仕事は2人だとキツいしな」

「そうゆうこと!気合い入れて迎えにいこー」




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