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使徒の秘密


「くそぉーー邪神様ここは俺に任せて先に行ってください!」


ーコンコンー

「バカな寝言を言ってないで起きてください」


女性の声が聞こえる。瞼に光を感じ意識が覚醒していくのがわかる。


「イッフェルさん?あ、はい。今起きます」


俺の声を確認したのか階段を降りていく音が聞こえてくる。ベットからおり身体をほぐしていく、ふと枕に目がいった。


「え!?ちょっと待って!何この量!」

枕にはちょっと引くぐらいの抜け毛が・・・・黒い毛、自分の髪の毛が何十何百と抜け落ちている。嫌でも確信させられる・・・・枕を抱え1階へ走る。


「イッフェルさん!!俺15歳でこれヤバくないですか?身体貰って2日目ですよ?ハゲを邪神様は御所望なんですか?」

「言動も枕の毛も気持ち悪いので離れて下さい」


走り寄るハリスを虫でも見るかの様に蔑む目をしながら数歩離れるイッフェル、本気で嫌そうだ。


「朝食後に説明する予定でしたが、まぁいいでしょう」

キッチンで朝食の準備をしながら話が進んでいく。

「通常魂と身体はゆっくりとお互いを馴染ませ一緒に成長していくものです。ですがハリスさんの身体はトルティー様が創った物。魂と身体がまだ馴染んでない状態と言えます。その結果で起きた現象と言えると思います」

「原因はわかりましたけど、ハゲないですか?若ハゲになるんですか?俺の頭大丈夫ですか??」

「あなたの頭はどうかわかりませんけど、トルティー様が創った物を信じなさい。もし全身の毛が全て抜け落ちたとしても何かそれに意味があるはずです(たぶん)」


「・・・・」

ツッコミたい所何ヵ所かあるけど、邪神様を信じろと言われたら、何も言えん。だが俺の全身の毛穴がピンチかもしれない!それだけは理解した。自分でなんとか頑張ろう・・・



朝の事件?も落ち着き朝食を済ませた。二人は昨日と同じ場所で今日のお勉強会を始める。


「さて、今日で説明を終えたいので一気にいきますよ」

取説を開き説明が始まっていく。


「魂と身体の事は先程の説明したので、あなたの身体のスペックついて説明していきますね」

「えっとその前に1つ質問なんですけど、どのぐらいで魂と身体は馴染むのでしょうか?」

「此方の当初の考えでは3年。ですが昨日から観察していた所予想より馴染んでる様に見えます。多少予定より早くすむと思いますよ」


3年より少し短くか、毛持つかな・・・・


「良ければ説明していきますね。まずハリスさんの身体は特別製です。ですが先程もいいましたが、馴染んでません。無理をすれば死にます」


あは・・・・死にたくない。

だが予定の3年後には中級天使ぐらいの力が出せるようになるみたいだ。

強さの基準も大まかに教えて貰った。これがムズい理解に困る。そもそも天使は地上の事に関わらないので比較が曖昧らしい。


初級天使=英雄未満の冒険者のトップ辺り

中級天使=勇者PTメンバーや英雄と呼ばれる者

上級天使=勇者や魔王級や古竜

序列天使は1~10あり強さの開きが大きい為一概には言えないが序列最下位の10位でも神龍や神獣と同程度と考えていいみたいだ。


「18歳で英雄並みの強さですか」

ニマニマしてしまう。やはり俺も男だ強さに憧れる。


「肉体だけの強さではそうですね。その他に、覚えていますか?トルティー様から[力を授ける]と言われた事を?」

「それが身体の強さと思ってました」

「トルティー様が言った[力]とは能力の事を指します。その能力を使えば上級天使以上の強さを短時間ではありますが得ることが出来ます。魂にかなりの負担をかけるので奥の手って感じですかね。もちろんある程度魂と身体が馴染まないと使えませんよ」


なんか燃えるんですけど!短時間のパワーアップって!まぁ今は使えないみたいなので未来に期待だ。


ゲームみたいなレベルやHP・MP等の数値化はないみたいだ。鑑定はあるが物限定で所持者は結構いるとのこと。名称・食用の可否・説明など脳裏に聞こえるらしい。

その他スキルは、武術系・生産系・強化系・生活系など多々ある。スキルには1~10の強さが記される。

教会にて確認可能で専用のスキルプレートが貰えるみたいだ。


レベルはないが強くなる方法ってのがあり、魔物を倒すと死体から魔素だかを身体が吸収し成長が出来るそうだ


魔法関しては先天的な才能で使えるか決まる。滅多に後天的に覚える事はない。

火・水・風・土の4属性、光・闇・雷の希少属性に別れる。空間・時などあるが滅多にいないらしい。


ワクワクする楽しい話だか情報が多く頭が痛くなってくる。これも身体に馴染んでない影響なのか?単純に頭のスペックが低いのか謎である。


「少し休憩しましょうか。休憩後は教会に行きましょうか!プレートは必要になりますからね」


おぉ!ヤバイかなりワクワクする。休憩などやめてすぐにでも行きたい気分だが頭が痛いのでおとなしく休憩しよう。



イッフェルさんが用事してくれた昼食を二人で食べ少し食休みしてから出かける事にはした。

初の外、まぁ窓から覗いたが出るのは初だ!



トルデリア王国の王都を進む。街並みは煉瓦や石材や木材の建物が建ち並び古風な印象を受けるが比較が前世の日本なので仕方がない。

色々な商店や屋台など活気があり、道行く人の雰囲気もとても明るいように見える。人間以外の人種も普通に歩いており上手く共存関係が出来ているのが見てわかる。


イッフェルさんから街並みの様子等も聞いてたので昨日窓から見た時ほどの衝撃は受けなかった。


目的の教会はすぐ近くにあった。王都には複数の教会があり中央に大聖堂があるみたいだが今回は支部の方だ。

驚いたのがトルデリア王国にあるのは全てトルティー様を祀っている教会なのだ!国教であり国内には他の教会がないとか。と言うとここの国民は全て邪神様の崇拝者・・・クククッ笑いが止まらん。


「着きましたよ。変な顔してないで来て下さい」

「あ、はい・・・・」


教会の中はいたって普通だった。神聖なとか邪悪なとか全くなかった。少し拍子抜けしたがイッフェルさんについていく。


イッフェルさんが神父に話を通してくれ、俺は言われるまま祈りを捧げその後水晶みたいのに触れた。少し待つとシスターらしき人からカードを受け取り、代金?寄付?をイッフェルさんが渡していた。

あれ?俺ヒモっぽくない?イヤ稼ぎが今はないからヒモなんだけどさ、少し情けない気持ちのまま帰路についた。















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