プロローグ
「今日の占い1位は・・・・天秤座のあなた!人生で一回きりの出会いがあるかも♪理解ある態度を見せてあげると吉!ラッキーアイテムは「ドレス」ラッキーカラーは「漆黒」・・・・
続いて2位だよ・・・・」
「やったー!久々の1位♪でもドレスと漆黒って・・・・普通持ってないよね・・・・でもでも!!私は女神だし何着か持ってる!ふふ♪」
少女は座っていた椅子から降りパタパタとクローゼットへ向かう。この少女が世界を支える2柱のうちの1柱である[女神トルティー]である。腰までとどく絹糸のような綺麗な金髪。他者とは違う景色が見えているのかと思う程の輝く金色の瞳。
ーコンコンー
トルティーがドレスを探すなかノックの音が聞こえてくる。
「トルティー様、第1天使です、失礼します。朝の準備は整いましたでしょうか?」
「早いよいっちゃん。もう少しだから!」
部屋に入ってきたのは「第1天使」通称「いっちゃん」多くの天使は銀に近い色合いの髪で目の色も明るいのが特徴だが、彼女は艶やかな黒髪と意志の強さが伺える黒い瞳と珍しい外見であり、女性らしい膨らみは多少ある程度で分類的にスレンダーという言葉が合う女性である。
天使は一対の純白な翼をもっている。生活上翼は邪魔になるので表に顕現させる天使は少ない!もちろんいっちゃんも顕現させていない。
「いっちゃんお待たせー」
「いっちゃんって・・・・そろそろ名前つけて頂けませんか?」
「いっちゃんはいっちゃんだしー そ・れ・に!そうゆうのはタイミングが大事!そう結婚とか!」
「・・・・」
「大丈夫だって、いっちゃんにもそのうち・・・・うん!頑張ればなんとかなる!!」
心の中で沸々とした気持ちを抑えつつ、冷たい視線をのまま主である少女の身だしなみを整えていく。その姿は一流のメイド顔負けである。視線以外は・・・・
天使の中には序列が存在する。上級天使の中でより優れている者だけがナンバーを得る。ナンバーは1~10まであり、数多い天使の中からほんの一握りが名乗る事が許される特別な称号。第1天使とは神に1番近い天使!それがいっちゃんである。
鏡の前で少女はクルッと回り身だしなみチェック完了とばかりに笑顔を向ける。
「いっちゃん!今日の私占い1位だったんだよ♪何か良いことありそうだね~」
「はぁ~・・・・今日の予定お忘れですか?今日は死者と輪廻転生者の報告書の残りを片付けて主神に提出ですよ!」
「・・・・私のラッキーはどこで発現するのか・・・・」
「いいから行きますよ~」「うぇーん。あんなの終わらないよ><」
腕を捕まえられ部屋を出ていく二人・・・・
微かに聞こえる占いの続き・・・
「ごめんなさーい。本日最下位は・・牡牛座のあなた・・今日は・・・・・」
この時運命は決まったのかも知れない。
本日初の投稿です。本日4話投稿予定です。よろしくお願いいたします