交渉
紹介を終えると盛り上がる三兄弟。弟子はさほどだが。
特にダッジが鼻息も荒くこちらを・・・・・・見んといて。
「その・・・・・・盛り上がってるとこ悪いんだけど━━服に興味ないんだ。あるのは女性陣なんで、できれば女性陣の服を作るかしてくれるとありがたいんだが」
鈴鹿達に目を向け頼んでみた。
それを聞いて、ショックを受けたのか、ダッジが固まり、ラムさんもあれ? と首を傾げ「質問に答えたよね」そう聞いてくるが、首と手を横に振り、ジェスチャーも交えて答えてないと伝える。がくりと膝を突き、崩れ落ちてるが正直そこまでの事なのか。
暫く固まっていたダッジが、表情を戻し、女性達に目を向ける。鈴鹿、ティアナ、セレナの順で見ていく。抱えられた状態のピノが前足? 手? を上げて「私は~」声をだすとバンさんが「君のは僕が作るよ」聞くなり喜び始めた。可愛いな。一人喜んでいるが、残りはどうか・・・・・・未だに順番にみるだけで、うんともすんとも言わない。
「あっ、そうでした。これ人族の領に行った時見つけまして。ラムさんに渡そうかと」
突然、スパイアが崩れ落ちてるラムさんに近づき何やら。
そのおかげか見る見る立ち直り「これは!? うんうん」肩を組ばんばん叩いてる。そのままこそこそ。
何があったのか解らないが、物凄くご機嫌なラムさんがセレナに近づき「あなたの服は任せて下さい」いい笑顔で語り掛けた。未人も歯が命なのか、凄く輝いています。
少々腰を引き「お・お願いします」引き気味だが二抜けだな。その光景を見て頷くスパイア。何をしたのか知りたいので手招きしてこちらへ。
こっそり聞けばなんて事ない━━物を・・・・・・つまりWA・I・RO。流石商人。
今度は鈴鹿達を手招きで呼び、何か無いかと促す。「そう言えば・・・・・・」鈴鹿がセレナに目配せし、胸元から手の平サイズの石を取り出した。しまう程大きくない━━いや、余計な事は考えないでおこう。ほら、若干鋭い目で二人が・・・・・・。
取り出した石を二回なでると、ぽっかり黒い空間が。そこに手を入れごそごそする二人。置くとこがないのでと断り、それぞれ取り出した物を見せた。
鈴鹿の取り出した物に反応する三兄弟。何やら珍しい鉱石みたいだ。「これがあれば・・・・・・」凄く喰い付いてる。一方セレナの出した物には弟子二人。蟲人領で取れた生産物を見て「食べ物」「もろこし」歓喜の声を上げている。いい感触だ。
残るはティアナだが・・・・・・不安そうな顔だな。何かないのか?
「・・・・・・ありません・・・・・・」
ここは女神の御威光で・・・・・・ここは獣人の杜だからシーマじゃないとだめだ。泣きそうな顔すんな。
仕方ない・・・・・・頼んでみるか。独り言ちると嬉しそうに飛びついてきた。これ! ピノがつぶれるでしょ。聞いてもらえればいいけどな・・・・・・。




