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幕間 みーばーちゃん
たつが買い物に行ってる間に私は頼まれ物を積みにトラックへ
「まったく、顔見知りだからって物盗まれるとか考えないのかね」
と、苦笑いで頼まれた物を置きに
ガチャッ
年季の入ったトラックだが整備も行き届いてるのか
重みも感じずドアを開けステップに足を掛ける。
「年寄りに労働させるんだから、まったく」
愚痴ではないが笑いながら少し悪態をつき上がってみると・・・
「猫?・・・にしては妙な・・・」
ま~たつが拾ったのだから悪いもんじゃないだろうね。
ぐっすり寝てるのか起きる気配もなく静かに横たわっている。
「大分前に婆も助けてもらったからね、あんたも大事にされるはずだよ」
微笑みながら猫?に声を掛け頼まれた物を静かに積んで行く。
「あの子もずいぶん一人が長くなっちまったから一緒に居てあげておくれ」
最後に一声掛けてトラックから降りるようとすると・・・
「みゅっ」
返事なのか優しい鳴声が・・・・
ふふふ、あの子の隙間が埋まってくれるといいね
そう思いながらゆっくりドアを閉めて店に戻った。