爆弾娘
なんとか鈴鹿の御機嫌を取ったものの、とんでもない約束をさせられてしまった。これは着いても一波乱ありそうだな・・・・・・。こうなればどうにでもなれ。
「あ、たっちゃん、そろそろ着きそうだよ」
鈴鹿の言う通り、前方にちょっとしたお城みたいなのが見えた━━って、お城!?
「す・鈴鹿さんや・・・ちょっと聞きたいのだが・・・あれなのかな・・・・・・」
「そうだよ」と何事もなく答えるが、聞いてないぞ。今の鈴鹿は━━良い所のお嬢さんなんか。
そうと聞いてればさっきの話しも、もう少し考えたんだが・・・・・・早いか、遅いかの話しだ。気合入れ直さないとな。
減速しながら城の塀に近づき、横付けし停車した。エアーブレーキの音と排気の音が大きかったせいか入り口の方から二人やってきた。おお、まんまカブトムシとクワガタじゃないか。この人達は蟲人なのか。そんな事を思っていると、
「「「なんだ━━これは?」」」
ですよね~。見た事ないですよね~。鈴鹿さんや、説明お願いしますよ。
言うより早く鈴鹿が降りると、
「お二人共、お疲れ様です。これは私が乗って来た乗り物で、怪しい物ではありませんから」
御嬢モードの鈴鹿が話し掛けると、カブトムシの方が「姫。お早いお帰りで」と。クワガタの方はじーっとこちらを見てる。シフォンさんは相変わらず船漕いでます。黙って置いて行くのもあれだしな。
「りゅう。シフォンが起きたら説明頼めるか」
「大丈夫ですよ」
シフォンの事をりゅうに頼み、俺も降りると、じーっと見てたクワガタが、
「失礼。あなたは人間ですよね。何故姫様と」
そりゃ聞かれるよね。なんて答えるか考えてると鈴鹿が爆弾を落としてくれた。
「そちらの方は、私の良い人です」
「「「━━えぇぇぇ~!?」」」
落とすの早いよ。早過ぎるよ。俺の準備はどうしたよ!手を上げろの前に撃ってるよ!!二人共めっちゃ動揺してるからね。
動揺してる二人に「なんか・・・すいません・・・・・・」って思わず謝ってると「それじゃ、行きましょ」と。付いて行くしか出来ないので、言われるままに付いて行く。あっちに居た頃よりアグレッシブだな。
何回か階段を上がると立派な扉が見えた。多分ここだな、と思ったら右の普通の扉だった。えっ、と顔に出てたんだろうな、立派なとこは会議とかに使うとの事だ。俺のワクワクを返せ。
「コンコン」とノックをすると「入りなさい」と渋めの声が。この声の主が鈴鹿の親御さんだろうか。
「失礼します。お父様」
「━━おお。ディアベル━━今回はずいぶ・・・ん・・・・・・ん?━━そちらは」
そうなりますよね。ってかディアベルって━━鈴鹿か。そんな事を考えていると、目で挨拶と。
「失礼します・・・・・・初めまして、伊達龍人と申します。」
そのままぺこしっと頭を下げてると、また爆弾が・・・・・・もう嫌!
「突然ですけどお父様。私の良い人連れて来ました」
頭を上げると・・・あああ・・・・・・グーが入りそうな程口開けてポカンしてますよ。この続きを言うのが今回の俺のミッションだが。いきなり拳が飛んで来ない様祈ろう。




