手掛かりはあっけなく
フォ~~~~ン!フォン!フォン!フォン!カッ!シャンシャンシャンシャン・・・・・・
「この距離なら惰性で行けるな」
戌人の集落から余裕を持って、バイクのエンジンをきる。少々押さないといけないが、戌人が驚くと申し訳ないからな。あっちの世界でも音の好き好きはあるが、迷惑は掛けてはいけない。マナーが大事!
お、そろそろ止まるかな。よこっらせとな。
「りゅう、後どれ位だ」
「そうですね、大体300m位かと」
この位だったら許容範囲かな。もし驚いてたら謝らないとな。どれどれ押しますか。
暫く押してると遠子が
「うふふふ、なんかこうしてると、あっちでも同じ事してたの思い出しましたわ。ただ、一つ頂けないのが、「重いなぁ~」って毎回言う事ですわ」
だって、重いんだもの。慣れても腕張りますぜ。あれ、だけど今は楽だな。これもチートってやつか。こっち来てから疲れをあまり感じない。疲れと言えば遠子はどうなんだ。疑問に思い問いかけた。
「なぁ~遠子。結構乗ったけど疲労ってあるか」
「全然ですわ。むしろ100%中の100%ですわ」
急にムキムキになって生命吸わないでね。これもチートなのか。車やバイク好きな奴等にはたまらん仕様ですな。あ、俺ですが。するとりゅうが
「父さんが、毎回まめに見てくれるからですよ。仮に80%の状態でこちらに来ていたら、ボクも姉さんもその状態で保護されますから。改めてありがとうございます。父さん」
やだ、この子達。いい子過ぎてちょっとうるっときちゃったじゃない。大事にしてて良かった。
会話をしながら進んだおかげで、距離を感じず集落に着いた。今回は驚かせてない様で村人達も外に居た。ほっと胸を撫で下ろし、ランディの寝床まで向かう。見えてきたタイミングでランディが出てきた。思わず「ただいま」と言うとこちらに駆け寄ってきた。
「おかえりなさいたつさん。大丈夫でしたか」
「おう。平気だ。それとお土産だ」
「ありがとうございます。立ち話もなんですから中へ行きましょう」
お言葉に甘えてほいほい着いていくんだなぁ~。あーとは言わないが。
向かい合って座ると、ランディは「改めてありがとうございます」と頭を下げるので、上げる様に言う。申人もだが戌人も律儀だな。そうそう申人だ。事情を話すと驚き、そのまま考えるように沈黙。暫くして口を開くと「申人にお礼を」と呟きながら俺をみる。んっと首を傾げると、
「たつさん。申人にお礼とお礼の品を持って行きたいのですが、私は離れられないので・・・孫を・・・・・・アルトとフロンテを連れて行ってもらえないでしょうか。度々申し訳ないのですが・・・・・」
頭を下げそうになるので手で制す。俺も行く用あるから構わないと。それを聞いて嬉しそうに礼をしてくるランディを宥めて、ノム爺から聞いたドリアードの事を切り出す。もしかすると、申人みたいに聖人様扱いかもしれないので、その辺もぬかりなく。ところが返ってきた言葉は「特にそう言った事は」。深読みし過ぎたか。じゃあ、どうすれば会えると聞くとこれまた驚いた。
「特に気にせず会えますよ。木だけに」
ランディエ~、最後にそう持っていくなんて・・・恐ろしい子・・・・・・
「




