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俺と妹のただならぬワンルーム【続】  作者: お題の人(新増レン)
3LDK(101~150)
4/6

『ファンの部屋』

ファン:熱狂的な信者諸君。


「お兄ちゃん、私達にファンっているのかな?」


「そりゃあいるだろ。オーディエンスが」


「……でも、オーディエンスの人達が必ずしもファンとは限らないんじゃないかな?」


「馬鹿言え。こんなデタラメな作品を読んでくれているんだぞ? ファン以外の何者でもないだろ」


「そうなのかなぁ……なんか、押しつけ過ぎると嫌われそうじゃない?」


「そ……そんなことない」


「オーディエンス、気付いたらゼロ人かもしれないよ」


「……」


「そうなったら私達の命は――」


「だあああ!! そんな不吉なこと言うな! 作者が気に入ってるうちは死なないんだよ! たとえオーディエンスが皆無だとしても!」


「……本当?」


「……」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「ま、それはそれとして今回はファンの部屋だよ」


「今の、脇に置いていい問題なのか?」


「だいじょぶだいじょぶ! きっと何とかなる!」


「物凄いポジティブ思考だな。……しかしファンか。お前は何かのファンだったりするのか?」


「そりゃあもちろん、お兄ちゃんの大ファンだよ! ファンクラブも勝手に作って第一号なんだから!」


「うん、聞いた俺が馬鹿だったな」


「馬鹿ってことないよ! わたしの方が馬鹿だもん!」


「それは知ってる」


「あれー、ここフォローないの? なんか悲しい」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「今は色んなファンがいそうだよね。そもそも、ファンの定義って何なのかな?」


「好きならそれでファンになるんじゃないか?」


「なんか、ファンから怒られそうな言動だね」


「ああ、あれだろ。お前は『にわか』だ、とか」


「そうそう。ファンの人って好きだから譲れない所とかあるんだよね。私もお兄ちゃんのことは誰にも譲れないよ! 色んな意味合いを込めて」


「込めるな。俺はお前の玩具じゃないんだぞ」


「えへへ~~。ファンクラブ会員ナンバー001のヒトミです。三度の食事より一度の兄、これが座右の銘です」


「意味わからん。とりあえず、ファンを名乗るのは危険が伴うということだな」


「……どうしてそうなったの?」


「自分○○のファンです! ってファンの奴は大っぴらに言わないだろ? だから、人前で俺は○○のファンなんだ。って言ってしまったが最後、本物のファンに叩かれる」


「その理論はよくわからないけど、とにかく、熱狂的すぎるのは注意しないとだね」


「どういうことだ?」


「ほら、よくあるでしょ? 好き過ぎて自宅特定とか」


「よくあってたまるか。ファンじゃなくてストーカーだろ」


「ファンからストーカーに転身するのってよくあるみたいだよ」


「なんで転職みたいな言い方なんだよ。全国の硬派なファンに謝れ」



〇〇〇〇〇〇〇〇



「でも考えてみると不思議だよね。ファンってことは友達以上恋人未満ってことなのかな?」


「全然違うと思うぞ」


「じゃあ、ファンはどこからファンになるの?」


「なんで哲学みたいになってるんだよ……。そうだな、ファンの人たちの共通点はあれだろ。あれをした瞬間にファンとみなしていいんじゃないか?」


「あれって?」


「ファンクラブに入る」


「つまり、お金を払うとファンになれるってことだね」


「……言い方があるだろ」



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