表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒロインは死にたくないので婚約破棄します!  作者: 朝比奈 呈
婚約破棄後のわたし
82/117

82話・ギルバードが助けに来ただなんていえない雰囲気です


「仮にも元婚約者でありながら、義姉上さまの危機に颯爽と駆けつけなかったとは。男の風上にもおけませんよ」


 憤慨するスティールには言えない。ギルバードは助けに来たのだと。そしたら根掘り葉掘り聞かれて彼と過ごした一夜まで暴露しそうだもの。そうなると面倒になることが目に見えているし、ここは彼が思うような頼りない婚約者だったことにしておこう。今までが今までだったから不評の一つや二つ、加わろうと関係ないよね? ギルバード? この場にはいない彼に勝手に、心の中で事後承諾を取り付ける。


「ギルバードのことなんてどうでもいいじゃないか? 今夜はお祝いしよう。ジェーンが無事に帰って来たことのね」

「義姉さま。何が食べたいですか?」

「そうね。昨日のようなことがなければ、昨晩は鷹狩りの健闘を祝してスティールを祝っていたはずだから、食卓には鴨肉のパイや、兎肉のシチューが並んだでしょうね」

「義姉さま。鴨肉ならありますよ。昨日、僕が仕留めたやつです。義姉さまが帰ってきたら一緒に食べようと燻製にしてあります。義姉さまはお好きですよね?」

「まあ、嬉しい」

「料理長にお願いしておきます」

「ありがとう。スティール。大好きよ」


 父がお祝いしようなどと言ってくれたおかげで、スティールをギルバードの話題から逸らす事が出来た。わたしは大好きな鴨肉があると聞いて、早くもそのことで頭がいっぱいになっていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ