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刀様の言う通り!?  作者: 神山 備
Qeen of Code
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お姫さんの金銭感覚

 その外国人登録証を元に無事住民票も発行され、お姫さんは書類上地球人になった。

 それから俺の職場の沿線に手頃な中古住宅を見つけた俺たちはそこに引っ越すことを決めた。

 せっかく宝くじも当てたんだし、ホントは新しい方が良いんだが、すぐに住める建て売り住宅に気に入ったものがなかったし、一から建てるとなると時間がかかるからだ。俺たちはもちろん、姉貴の家に居候の親父たちも出来るだけ早く自分たちの家が持ちたかった。

 で、今日はそこにぶっ込むインテリアを探しにお袋とお姫さんを引き連れてアウトレットまで来た。ついでに本格的に寒くなる季節にお姫さんの冬物もと思ったら、これが意外に難航。

 南国生まれの(お姫さんの生まれ育ったアルスタットは、亜熱帯気候らしい)お姫さんが冬服がイマイチ分かんないってんじゃない。まだそれなら良いんだが、彼女は覚え立ての地球の算用数字を見ていちいち、

「コンナタカイ、ダメゴザイマス」

と遠慮しまくる、それで買い物が進まないのだ。そりゃ普段見てる「消えモノ(消耗品)」よりは格段に高いだろーが、流行に拘らなきゃそれこそ10年だって着られるんだぜ。そう思うとさして高くないと思うがな。ま、流行を全く無視って訳にもいかないから、いいとこ2~3年も着れりゃ御の字だけどな。

 因みに荷物が多くなること必至なので、ネマーサは留守番だ。その方がお姫さんも意地でも日本語しゃべらなきゃならなくなるんで一石二鳥と言うわけだ。

 そんなお姫さんの視点がある一点で定まった。見るとそこはインポート物の服地を売る店だった。

「ワタクシ、コレホシイマス。ワタクシ、ツクルマス」

と手に取ったのは、10cm655円の洋服地。お姫さんは着分がこの値段だと思ってるようだが、彼女のサイズを考えると2~3mは必要だから(10cmなんて下手すりゃリ〇ちゃんのもアウトかもな)、結局一万円超えする。ま、生地自体はかなり上物みたいだし、自分で作ればかなり割安にはなるけどな。

 お姫さんは、ヤスイヤスイと言いながら、実はかなり値の張る生地を何点もレジに持ち込み、

「コレパンツ」

「コレウエネ」

と指示しながら店員に要尺分を切ってもらってホクホクだ。そこで俺は、目で合図してお袋にお姫さんを店の外に連れだしてもらい、実は10万円を超えるその会計を済ませたのだった。


「でも、こんなに買ってどうするつもり?」

そして、そう聞いたお袋に、

「ワタクシツクルデス。ツクルはトクイ」

と胸を張って言うお姫さん。お袋はそれを聞いておそるおそる、

「でもそれって手で縫うとか言わないわよね」

と聞き返した。

「ソデスヨ。テデチガウハ、ナニデツクル?」

「ダメよ、手でなんか縫ってたらできあがる頃には冬が終わっちゃうわ」

そして、当然のように返ってきたその答えに頭を抱える。

 そこで俺は、姉貴にネットでミシンを発注してもらうようにお袋に頼んだ。俺はミシンなんてどれが良いのか分からないし、お袋はネットはからっきしだからな。それに、ミシンがきたところで使い方を知らなければただの箱だ。部屋の場所ふさぎにしかならない。だから、姉貴の家に届くようにして、姉貴から使い方をレクチャーしてもらって家に持って帰ることにしたのだ。


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