表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
古神機 ~繋がれし古の神々~  作者: 堤桜
第二章 日輪よ
15/36

 眠くなってきたけど、驚愕の体験を思い出し考える。

 お兄ちゃんが危ないと思ったら、ああなっちゃうとはビックリしたなぁ。

 まるで自分の体みたいどころか、それ以上に動けちゃったもんなぁ。

 空中に足場があるイメージがしたら、本当に空を跳び回れたのは楽しかったなぁ。

 お兄ちゃんが手を出せなかった邪魔者をやっつけられて良かったなぁ。

 これからも助けられるといいなぁ。

 

 ボールみたいなのを叩いたら、手がスグ痛くなっちゃって困ったなぁ。

 何となく頭の横に付いているのが武器だと感じたら、その通りだったのはビックリしたなぁ。

 イメージとか何となくで色々出来ちゃったのは何でだろう?

 教わらないでも出来ちゃう私って、やっぱり天才なのかなぁ。

 なのに鳥のオバケは武器を使ってもやっつけられなかったのって、私の神様って弱いのかなぁ。

 

 それに引き換えお兄ちゃんは強かったなぁ。

 大きなトンカチ持ったと思ったら、ガンガン犬のオバケをやっつけていったもんなぁ。

 スポーツが苦手なんて言ってるけど、ゲームなんかだと私なんて全然相手にならないくらいの反射神経があるんだから、スポーツだってやればスゴイと思うんだよなぁ。

 鍛え始めたみたいだから楽しみだなぁ。

 もっと強くなって私のことを護ってくれるんだよね。

 それを私が応援するっていうのがいいのよねぇ~。

 

 考えてたはずが妄想に変わってしまうのがキモウトクオリティー……。



 やっと学校が再開する。

 自主トレはしてたけど、やっぱり部活で掻く汗が一番気持ちいいのよね。


「おはようございます」


 全員スポーツセンターにいたのに、誰一人欠けないで朝練に集合出来て良かった。

 それもこれもお兄ちゃんのおかげなんだから感謝してよね。

 それにしても、自分達も死にそうになった大事件の後なのに、学校再開と同時に全員朝練に集合って、さすが強豪校っていうか脳筋集団なの。


 何かおかしい?

 休校中は会う人も限られていたし、初対面の大人の人が多かったから、そういうものだと思っていたので疑問を感じ無かった。

 朝練の時に思ったんだけど皆が親切?優しい?何だろう私の言うがままみたいな感じになっちゃう人がいる。

 お願い上手だって自覚はあるし「ツインテールの小悪魔」なんて陰で囁いているアホ共がいるのも知ってるけど、そういうのとは違う感じがする。

 酷い人はまるでテレビとかで観る催眠術に掛かったみたいで気持ち悪い。

 もしかしたら神様になった影響なのかな?

 それにしても二つ名なんて中二でしょ、私はまだフレッシュな中一だよ。 

 

 さ~て授業も終わったし待望の部活の時間だぁ~。

 朝練の時は久々の再会に交歓会と化していたから、練習再開はこれからだから頑張るぞぉ~。


 予感はあった……

 皆の動きにキレが無いというか、ハッキリ言って遅い!!

 ガレキの下敷きになった怪我がスグに治った時から、身体の性能がドンドン上がってる。

 自主トレも限界レベルが毎日上がっていくのに戸惑ってる。

 チアは団体競技だから調和が大事なのに合わせるのが難しい。

 動きを抑えては汗も掻けないしストレスを感じる。

 大好きなチアのなのに、楽しみにしてた練習再開なのに、さっきまでは……

 部活が不完全燃焼だったので全力疾走で帰った。



「ただいまぁ」


 走ったおかげで掻けた汗をシャワーで流す。

 汗を掻かなきゃいられないって、体育会系飛び越して変態になっちゃったのかも……

 今日もまだお兄ちゃんは塾に行っているということで帰ってない。

 スポーツジムはいいけど、研究所で待機って意味無いでしょ、家からでも神様に飛んで行けるって、私が証明したんだから。


「剛さん」姫様としては意識してない呼び方なんだろうけど何か嫌だな。

 そりゃあ姫様は素敵だけど譲る訳にはいかないよ。


 もしかしたらお兄ちゃんも神様になったから、私と同じ様になってるのかもしれないな。

 それを確認しなくちゃいけないし、大量に宿題出たから後で教えてもらいに部屋に行こうっと。

 これは姫様には出来ないもんね。


 お兄ちゃんは文武両道になりそうなのに……。

 神様になれたのは一緒なのに何で私は数学が苦手のままなの……?

 努力する才能とか自分で言っといて……グハッ巨大なブーメランが……。

 神様スイッチだけでもお願いします……。

 

 ダメージが限界まで達したので、部屋に戻りベッドに入り考える。


 お兄ちゃんは、私みたいに周りの態度が変わった感じはしていないと言っていた。

 身体能力が上がってるとは言っていたので、私とは入るスイッチが違ったのかなぁ。

 お兄ちゃんが完璧のなるのはいいけど、私もそうなっちゃったら教えてもらうって出来なくなっちゃうし、可愛げが無くなっちゃうから良かったのかもしれないなぁ。 


 ん?それだと姫様の「剛さん」って……?

 疑念を抱えたまま眠りに落ちて行った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ