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紋章、占い、旅立ち・・・迷子

腱鞘炎の悪化で長文が打てません

もうちょっと考えたかったのですが、自分のモチベーション維持の為にアップしました。

手が落ち着くまで更新なしか、しても短くなるかと思います

「もういいだろう?この話は終わりで。それよりスピカはなにかおやじに用だったんじゃないのか?」

このまま二人で言い合いをしたところで何も変わらないし、いつものことだと言わんばかりにカイトがエッジワースの口を閉じさせた。

二人のやり取りを見ているのは楽しくもあったが暇でここに来ている訳ではないとスピカは思い出した。

エッジワースも申し訳なさそうにしながらスピカを昨日の神殿のほうへと勧めた


「すみません、たいへん見苦しいところを見せてしまいました」

昨日と変わらず神殿には誰もいなかった。信者、などは来ないのだろうか

変わったといえば供えられている花と果物くらい

スピカの心を読んだかのようにエッジワースが教えてくれた

「ここには信仰心を持った方はきませんよ。あまりにも遠すぎるのとクソンには信仰している人がいませんので。年に一度年の初めに思い出したかのようにお参りに来られるくらいですかね」

ポンと軽くたくさんある椅子のうち一つを叩いた

寂しいものです。とつぶやきながら


昔は信者もたくさんいたのだという

多いときにはこの神殿に入りきらない程にあふれていたそうだ

しかし、ここ数年急激に減ってきた

原因はわからないが、一ついえるのはあの太陽が消えたあたりから人々の足が遠のき始めたという事だ

「まぁ、なんにせよスピカさんに頼るしかないのでしょうね」

「それは早く仲間を見つけないといけない。ということでしょうか?」

「はい。それには手がかりが必要でしょうからカイトに何かなかったか聴きましょうか」

よっこいしょ、と立ち上がろうとしたが、

「おやじ、聴こえてたからいい」

カイトがちょうど顔を出した

旅装束から着替えたのだろう、埃にまみれいてた服は小奇麗なシャツとパンツに変わり、ひげで覆われていた顔は刃が当てられたのか綺麗さっぱりなくなっていた

(逢ったときは息子と言われてえ?っと思いましたがこうやって見るとそうでもないのかもしれませんね)


「意外と若いって思っているんだろう?」

「えっ!そのようなことは…」

顔に出ていたか、いやそんなはずは…と驚きつつも否定したが

「顔にしっかり出ていたよ。スピカ」

嘘はつけないと反省する結果となった


「で、俺に何を聴きたいの?」

すみません、と謝り顔を真っ赤にするスピカに笑いながら聴いてきた

「あ、そうでした。カイトさんは旅をされて来られましたが旅先の噂で聞いたことありませんか?その…」

とここでスピカはつまった

自分の腕の事をカイトに教えていいのだろうか、と。カイトは神殿の関係者だ。そこらの一般人よりかは安心できるとは思うが、村長に言われたこともある。信頼しても言いのだろうか

ちらっとエッジワースを見た

彼はスピカの気持ちを読んだのか小さくうなずいた


「カイトさん。神殿に住まわれているのですから占いはご存知ですよね?信じていますか?」

言葉を詰まらせたかと思うと、急に顔をあげ違うことを聴いていた

「あ、ああ知っているが信じていない…けど何故?」

「信じていなくて結構です。私も未だに信じられませんから。けどこれを見てください」

さっきまで自信なさげにしていた顔はどこへやら。じっと自分を見る目にカイトは戸惑った

言われるがまま差し出された本と、捲り上げられたスピカの腕を見比べた


「………」

「………」

「………で?」

言わずとも見てわかってくれると思っていたスピカは少し気が抜けてしまった

エッジワースも同じようで肩を落とすのが見えた

「あれだけ見てたのに何も気がつかないのですか?あなたは」

はぁ、とため息をついた

「いや、同じだとはわかるけどそれがなんだよ?同じだからって占いの“希望の光”だとでも言うつもりだったのか?だとしたら少し安易なんじゃないのか?おやじもスピカもそしてスピカを送り出した村の連中も…。いじわるで言っているわけじゃない。この占いが残されてから何年、いや何百年だっていると思っている?まして占いは神殿関係かどうかもわからないんだぞ?たまたま神殿に残っている風をつかさどる神と紋章が一緒だったからそうです。なんて言ったって誰が信じる?言葉は悪いが自分で刺青でも彫った、と言われてしまえば…」


カイトの言葉は確かに御尤もだ。“希望の光”などと言われて少しいい気になっていたのかもしれない。

わざわざ隣の村まで来て、一体何をしてるのだろう?

もしかしたら、エッジワースさんもカイトさん同じ事を思っていたけれど、私がかわいそうになって本を貸してくれたり、カイトさんが来るまで“勇者ごっこ”に乗ってくれていただけかも知れない。

カイトの言葉を聴くうちにスピカは悲しくなってきた、と同時に怒ってもいた


「だったら…」

うつむくスピカに気がつき口を閉じたカイト

「…だったら早くおままごとに付き合っている暇はない!とおっしゃってください!」





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