番外 双子たちの苦悩…?
今回は番外編です。
物心つく前からこいつとは一緒だった
というか生れる前から
母親のお腹の中からの腐れ縁
その頃からお互いに殴って蹴ってを繰り返していた
でも、何故か生まれる時は足を繋いでいたらしい
いや、捉まれていた弟のガータに
産婆がびっくりしたって聞いた
私の方がびっくりしたよ
出ようとしているのを邪魔したんだからね?
そんなに私と離れたくなかったのかしら?
たった数分の事なのに…
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私たちが3歳の頃弟のガータが馬鹿をやらかした
目が見えて、周りが何を言っているのか理解し始める前から私たちには視えていた
周りの大人たちには視えない“何”か
私は“視える”よりも“聴こえる”のほうが多かったけど
それにガータは飲まれた
本人曰く
「周りの“ソレ”を集めてみた」だけらしいけど
おかげで大変だった
その頃ちょうど良く飢饉だったから作物が一気に成長して助かったみたいだけど
なんでかな?しばらくしたら飢饉の原因もガータになっていた
違うのに…
それのせいで母さんは周りから責められていた
別に母さんのせいじゃない
悪いのはガータだ
でも、母さんは笑うだけだった
父さんが仕事中になくなったらしい
らしい、というのは遺体がないから
父さんの仕事は神官で、でも他所を回る“集諧”という仕事をしていた
各所の神殿を巡って情報を集めたり、魔力の強い子を探して神殿に紹介していた
その旅の途中で船から海に投げ出されたみたい
泳げないのに何やってるのよ…って母さんも祖父ちゃんも大祖父ちゃんも言っていたっけ
色々溜まっていたんだろうね
母さんが亡くなった
10歳の頃に
泣くことも出来ず、気が付いたら大祖父ちゃんの所にいた
その頃には祖父ちゃんも亡くなっていたから、大祖父ちゃんがガータを除けば唯一の親族だった
大祖父ちゃんは神殿でも結構な地位にいたらしい
でも、私たちを引き取るためにその地位を譲ったらしい
それを周りの大人に責められた
何故か大祖父ちゃんの地位についた人にまで
言われっぱなしなんてつまらない
大祖父ちゃんには悪いけれど、何も悪くない母さんや父さんの悪口なんて聞きたくない
それに、いい時だけ私たちを利用しようとする人に力なんて貸したくない
でも、私っていい子だからお願い聴いてあげる
卵?いいわよ沢山産ませてあげる
鶏が早くダメになったって?知らないよ?卵をたくさん産んだんだから仕方ないじゃない?
牛が乳を出さなくなったって?
あなた達のお願いを聴いただけじゃない
沢山乳を出させて沢山お金が欲しかったんでしょ?
なのになんで怒られなくちゃならないの?
大祖父ちゃんは頭を下げているの?
大人なんて大嫌い
他人なんて信用できない
信用できるのは大祖父ちゃんとしゃくだけれどガータだけ
だから、スピカの話は聞いただけ信じてなんかやるもんか
あんなキラキラした目をしてさ
どうしてあんなに真っすぐに人を信じられるのか
わからない
ガータはかわいそうだ、なんてフ抜けたことを言っていたけど
今まで何回騙された?覚えてる?
ああ、馬鹿だから覚えてないのか…
或る意味うらやましいけど、馬鹿にはなりたくない
本当にスピカが証拠を持ってくることが出来たら
信じてやらなくもない
此処から出られるなら本当はそれでいい
でもね、大祖父ちゃんを一人にしておくのは心配
もう若くないから
彼女は来るかな?
あの、キラキラした目で怒りながら一緒に旅をしましょう!
って言ってくれるかな?




