紋章、占い、旅立ち・・・迷子
やっと本編です
この大陸が滅びの道を辿っている。八つの光が滅びから救ってくれると占った預言者が消息をたってから幾年
占いはじわりじわりと真実となってゆく・・・
一つは消えた太陽・・・
そして、一つは
* * * * *
「お父様、お母様。腕に何か妙なものがありますの?病院へ行くべきでしょうか?」
まだ、結わえていない長い髪を揺らし少女―スピカは居間へと入った
右腕を不思議そうに見ながら
「なぁにスピカ。起きて来てそうそうにお行儀が悪いでしょう?」
軽く叱りながらスピカの腕を見た二人は驚いた
「まさか、これ。おい」
二人は顔を見合わせこれから集会場へ行くといい慌ててスピカに仕度をさせた
なにせスピカは寝巻きのままだったのだから
スピカは困惑していた
こんなに大勢の大人に囲まれた事はないに等しく、皆が皆自分を・・・否、自分の腕を見ているのだ
「あのぅ、お父様?これは一体・・・」
たまらず隣にいた父親に聞いてしまった
父親も答えようと口を開いたが、辺りが静かになってしまい答えてあげる事が出来なかった
スピカのいる村“アウズ”の村長が入ってきたからだ
村長は大人の中からスピカを見つけるとゆっくり近づいてきた
緊張の中じっと村長を見るスピカの前に腰を落とすと、手を取り腕の痣を見た
ゆっくりと何かを確認するかのようにしばらく見ていたが、やがて顔をあげにこりと笑った
スピカの緊張を和らげるかのように
「スピカさん。あなたの先ほどの質問に答えるにはこの大陸の占いをお教えしないといけません。まだ、教えてはいないのでしょう?」
村長はいつもの席へと戻るとスピカの父―ウィルに尋ねた
「はい、まだ話してはおりません。なにせまだ16ですので」
「そうですか。まだ16。でももう16という考えも出来ますね?スピカさんあなたに教えましょう。この世界の占いを・・・
世界が闇にとざされ
大地が猛る いななくとき
滅びの道を歩む 我が星
希望を帯びた光生まれん
水 風 火 大地 然 闇 空
山深き谷
恵まれたる大都
大いなる山の懐
静かなる湖
清らかなる息吹の森
美しき海
生命はぐくむ巨木
光 出でる時
吹かれ流されん一つの光
光を探す
村長の口が閉じられスピカを見た
そして一枚の古ぼけた紙を渡した
(開けて御覧なさい)と目で言っていた
恐る恐る開けるとなにやら絵にようなものが描かれている
どこかで見たような模様のような絵
「あ、これは!」
驚いたスピカは顔を上げ、何かを言いたげに村長を見た
村長はそんなスピカを見、穏やかに笑いながらうなずいた
「それはあなたの腕に現れた物と同一ですよね?あなたはこの占いに出てきた八つの光の内のお一つなのでしょう。残念ながら私たちの村にはここまでしか占いは伝わってはいません。続きがあるようなのですが・・・スピカさんあなたの旅の途中で出逢うのでしょうね。本当の占いに」
落ち着けるようにやんわりと、穏やかに笑ってくれる村長にスピカは冷静になれた
不安を少しだけ遠ざける事が出来た
ここで、冷静になれたスピカは自分がとんでもない事になっている事にやっと気が付いた
「あら?私この村出てゆかないといけませんの?」
スペースキーの様子がおかしくて疲れますね
変換が・・・




