表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/40

別れと魔獣と双子・・・仲間

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

大変ご無沙汰しております。今年はもう少し投稿の頻度が上がればいいなとおもっております。



どうにか最初の仕事を終わらせ二人は宿にいた

「こんなに依頼って面倒なのですか?」

疲れた~と机に突っ伏すスピカに苦笑いを浮かべるのはカイトだけだ

スピカに飲み物を渡し、そんなことはないと首を振った。

「聞いた限りだがこんなに面倒くさい依頼なんてない。普通の荷物運び何だから簡単に決まってるだろう?まぁ、大変だったな」

二人の帰宅があまりに遅い、と雇い主から連絡が入りカイトがわざわざ貴族門まで迎えに来ていた

残っていた兵士から事情を少しは聞いていたのか、会ったときには心配はされど怒られることはなかった


「しかし、結界石か。俺も未使用のは見たことがないな。貴重な体験をしたんじゃないか?スピカ」

スピカの頭をぐしゃぐしゃとなでるカイト。どうやら本当に羨ましいと思っているらしい

今いるのはカイトとシュナが借りた部屋だが、シュナは手紙が来たといい神殿へ行っている



「シュナさんの用事って何だったのでしょうかね?」

仕事の疲れが残ったような表情で、いやいや向かう背中が思い出された

「どうもあのお兄さんからの手紙らしいから、無視もできないみたいだったな」

カイトも思い出したのか、同情を浮かべた顔をしている

無視もなにも“鳥”で送られてきているのだから、シュナ以外は受け取れないし開くこともできない

彼しか読むことは出来ないのだから、したくとも出来るものではない

カイトもスピカもわかってはいるのだが、シュナの“鳥”を受け取った瞬間の顔を思い出すと、出来るのならばさせていあげたいと考えてしまった


「ただいま戻りました…」

噂をすればなんとやら。なのかシュナが弱弱しく扉を開けた

声色顔色ともに悪く受け取った“鳥”の内容も、神殿も良いことではなかったようだ

空いている椅子に腰を掛けたシュナに飲み物を渡すが、彼は手を付けることなく頭を下げた

「ごめんなさい。スピカさんカイトさん明日の出発少し時間を遅くできませんか?」

二人は何事かと顔を見合わせた






*  *  *  *


「いや、君が昨日神殿の関係者だと言っていたからまさかとは思ったが、本当に君が来るとはねぇ…」

苦笑いを浮かべているのは、昨日会ったばかりのマクベル卿とグスタフの二人

まだ、陽も登らぬ早朝。三人は貴族門の入口にいた


「申し訳ありません。私の我儘で保護者のカイトさんまで連れてきてしまって…」

「いいや、構わないよ。聴くところによるとカイトさんも神殿の人間なのだろう?本来ならばクソンの神殿の方にお願いしなければならないところ、人手不足だと断られてしまってね。無理にお願いした手前これくらいどうともしない」

マクベル卿の言葉にシュナとスピカは慌ててカイトを見た

カイト自身もびっくりしているようで、知らないと首を横に振っている

「まぁ、元々クソンの風の神殿には建前上お願いをしているだけで、今回も断られるのはわかっていたこと。魔力持ちが世代を追うごとに減っている状態ならば致し方ないだろう」


三人はマクベル卿とグスタフに挟まれるようにシェットの一番高い塔へ向かった

一度魔力を込めてしまった結界石は、込めた魔力と同じくらいの魔力を持つものでないと触ることができない

まして魔力を込めた状態での結界石の移動が危険を伴う。塔は高くて危険はあるがどうしても塔で魔力を込め、結界石の交換をする必要があった

塔の一番高い所へ安置されている結界石。そこまでは徒歩で向かわねばならず…


「大丈夫ですか?マクベル卿…」

案の定息も絶え絶えのマクベル卿は今にも座り込みそうなほどだった

「…いやぁ、ふ…普段から運動はしておくべきだね…。まさか、こんなにきついだなんて…」

へばっているのは彼だけ。

普段から警護として街を歩き回っているグスタフ。

旅をずっとしているカイト。

田舎育ちで移動は徒歩、山で狩りもしていたスピカ。

神殿で修行というなの走り込みや武道をしていたシュナ。

彼らからしたら見上げるほど高い塔でも、てっぺんまで行けば多少の息切れはあるかもしれないがまだまだ中腹。なんてことはない

彼の休憩を挟みながら登り、結界石に着くころには朝日が昇っていた


「すごいいい眺めですね…」

風は少々強いが、朝の清々しく冷たい風がほてった頬に心地よくつい目を閉じてしまった

「気持ちいいのはわかるがシュナが準備をしているからスピカ見ておけ。いつか役に立つかもしれない」

カイトが声をかけてきた

彼の言う通りシュナが結界石がある台座の足元で何やら描いていた

右手には石、左手にはメモを持ちそれを描いているようだった

「あれは“陣”って言って今の結界石の魔力が台座から降ろした時に漏れないようにするためのものだ。で、反対側にこれから描くのは今の結界石の魔力を新しい結界石に移す陣。」

カイトが言ったか言わないか、でシュナが台座から少し離れた位置に小さな陣を描き始めた


詳しくはわからないが、風と空、土の魔法文字が描かれている。

その他にも細かく色々な指示が描かれているのだろうが、今のスピカにはわからない

カイトならばわかるか、と思い見るが彼も詳しくはわからないようだった

「……これは水の神殿の専売特許ともいえる技術なんだよ。まして俺の保有魔力じゃ到底出来やしない…」

スピカの表情から何かを感じ取ったのだろう。聞く前に教えてくれた

少々言い訳が入っていたのと感じるのは、気のせいだと思っておくことにした


そうこうしている内にシュナが書き終わったようだ

立ち上がり最終確認をし、小さく頷いたのが見えた

マクベル卿から両手で抱えるほどの大きさの結界石を受け取った

そして

「スピカさん、手伝っていただけますか?」

はい、と結界石を手渡された









もしかしたら書き直しをするかもしれません

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ