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別れと魔獣と双子と・・・仲間

スピカが半日ほど行方不明となった以外、対した事件もおきず3人は無事シェットに入る事ができた。

シェットは西側を海に、東側を山に囲まれた盆地にある街で海産物が豊富な地だ。

その為かアウズやクソンと違い人の行き交いが多く、通りはいつもごった返しているという。

その多くは水夫で、新鮮な魚介類を港で下ろし、そして積んでゆく。

遠くはコンシャースまで行く船もあるそうだが、コンシャースは遠く積荷の多くは傷まないものに限られてしまう。


「すごい人ですのね・・・」

門を抜け大通りに入ったスピカに第一声がこれだった…

「ここいら辺で一番大きな街だからな。さ、ぼんやりしていないで。宿を取りに行くぞ」

あっけに取られるスピカの手を引きずるように、カイトは一本東の通りに入っていった。

カイトの伝がある宿『キルシュの尾っぽ』に泊まる事になった。

幸い向かいで2部屋取る事ができ、男性、女性と分かれる事ができた。

各部屋にお風呂もありスピカはゆっくり休めるとほっとした。

が、まだ時刻は昼過ぎ、食事も兼ね3人はシェットの街へ繰り出す事にした。



カイトが知っている食堂に入り人事地ついた所で、シェットにいる間の予定を立てることにした。

「今日も含めて4日間滞在するわけですけれど、カイトさんはゆっくりで大丈夫なんですの?」

エッジワースさんからの頼まれ物や、他の神殿との交流も兼ねているカイトの旅。

スピカのペースで進むと迷惑なのではないだろうか?

「ん?大丈夫だ。今回の旅は急ぐものでもないし、ギルドの依頼をそろそろ受けとかないといけないから」

今日はもうここを出たら部屋へ行くつもりなのだろう。昼間から麦酒を楽しんでいる。

「明日ギルドへ一緒に連れて行ってくださるんですよね?登録の時間はどれくらい掛かりますでしょうか?それによって明日の予定が変わりますので」

「ああ、どれくらい戦えるかの確認と基本的な流れの講座、カードの発行とかかって3時間ってところかな」

「え、戦うのですか!私戦った事ございません」

顔を真っ青にしながら勢いよく首を真横に振るスピカ

「そんなに驚かなくても大丈夫だ。ちょこっと魔法を放って、指導委員にナイフでチョンてやれば。昨日説明しただろ?依頼は戦闘だけじゃなくて採集や街の清掃なんかの雑用もあるって。むしろそっちの方が多いしギルドの方も正直言って女にはそっちを勧めてるから…」

最後の方は何故か小声になるカイト。

「大丈夫なんじゃないですか。魔法を使えるというだけで貴重だといって戦闘系の依頼を受けさせてくれないみたいですから。ミサトが言っていました」

不安がるスピカを心配してか、シュナが励ますように口を挟んできた。

「まぁなるようにしかならないんだし。スピカなら大丈夫だ。明日はギルドとその後は自由行動。最後の日は食料なんかの調達だな。俺はいい依頼があったらそのまま受けてこなしてくるかもしれないから、残りも自由行動にしておいてくれると助かる」

「え、街を案内してくれるんじゃないんですか!」

シュナが抗議の声を出す。スピカもそれに続こうと口を開いたが…

「だから今から案内するよ」

麦酒を飲み干し、立ち上がるとスピカの頭を軽くなで会計へと向かった

残された二人は顔を見合わせ、にこっと笑うと急いでジュースを飲み干し後に続いた



それからカイトの案内でシェットの大まかな地理はつかめた。

スピカの村へ手紙を書くため便箋を買ったり、図書館を案内してもらったりと忙しい時間を過ごした

(明日は不安ですが、ギルドといういい場所を教えてもらいました。これでお金の心配をせずに済みますわ)

約3日ぶりにお風呂に入りさっぱりしたスピカは、明日の不安を少々抱えながらも気持ちよく寝る事ができた。





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