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OCEANBLUE 碧い海  作者: 西光寺 龍
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碧い海  国家秘密

第二章

「今ここのチームで計画していいるのは、日本全国の原発を廃炉にする事、そして新しい最新形の原発を

 安全な所に造るこれが基本で進めている」

「日本に安全な場所が在るの?」

「陸地には無い、日本中どこでも地震の無い所は無いから」

「陸地に造らないなら何処なの?」

「海の上だよ、海の上はどんな大地震でも揺れる事は無いしつなみが来ても浮かび上がるだけで絶対安全 だろ!」

「そりゃ安全だけど、海の上に原発は造れないだろう?」

「人工島だよ、つまり超大型の船だな」

「原子力船て事?」

「ちがう、ちがうそんな小さい物じゃない、島と思った方がいいかな」

「秀二、どうもいまいちピンと来ない、じらさないで教えてくれよ」

「わかった、わかったベース担当の日高君から説明させるよ、日高君宜しく」

「分かりました、説明致します、まだ最終案では無いですが基本は同じです、この浮島の名称は『ハイブ リッド・パワー・ステーション』と呼びます、大きさは一辺の距離が2000メーターの正方形です、面積 は120万坪高さは50メートル海中には半分の25メーターで海上に25メーター出す予定です」

「そんなに大きな物どこで造るんですか?」

「強化プラスチック製の5メーター角のブロックを海上で繋げて少しずつ大きくしていきます、出来上が

 った120万坪の中に原子炉建屋タービン建屋、中間貯蔵施設、再処理施設、そして天然ガスを燃料にした 火力発電施設も併設しタービン建屋を共有します、その他職員宿舎、等も造ります」

「凄い計画ですね!しかし現実可能なんですか」

「勇一郎、そこでおまえの協力が絶対必要なんだよ!」

「俺に何をさせる気だ!」

「勇一郎時間も時間だしめし食いに行こう」

「めし!つてどこに?」

「基地内の食堂だよ、基地内の食堂は二十四時間いつでも食べれるし、なにを食べても無料だぜ」

 勇一郎、秀二、開発メンバーの六人は二台の車に分乗し五分ほど離れた基地内の食堂に向かった、食堂の中に勇一郎が入ると食堂内の隊員が全員立ち上がり勇一郎に敬礼をする、勇一郎は突然の敬礼に驚いたが、軽く会釈をし、席に着いた

「さすが勇一郎は有名人だここにいる隊員にとっては国会議員は上官と同じなんだろうな」

「俺はそんなに偉いとは思っていないよ」

「俺も国会議員全員が偉いとは思わない、中には本気で日本の事考えている人も居るだろうが、ほとんどの議員が私利私欲と選挙の事しか考えていない気がする、しかしここに居る自衛隊員は全員が命を掛けて

日本を守る気構えを備えている、俺はそんな自衛隊員を尊敬するよ」

「秀二、俺もその意見には賛成だな」

 食事を済ませた八人は再び会議室に戻る

「勇一郎さっきの話の続きなんだけど、勇一郎にぜひやってほしいのは、野党の若い議員達への説得なんだよ、主民党の中にも本気で日本の将来を考えている人も居ると思う、今俺達がやろうとしている事は超党派でやらなければ完成が遅くなってしまう、一日でも早く日本政府の原発に対するスタンスを世界の国に示さなければ日本の信用は失墜していまう時間がないんだよ勇一郎」

「良く分かつた微力だけど俺も全力を尽くすよ、それには原発に対しては全く無知の俺にも解る様に説明してくれ」

「ありがとう勇一郎俺もこれで一安心だよ、政治家は年配者が多いから俺はどうも苦手なんだよ」

「秀二政治家は俺が引き受けた、おまえは計画成功のためのプログラムを早く作成してくれ」

 二人は固く握手を交わした、同席している六人が拍手を二人に送る、勇太郎に原発の事を説明するために飯田が立ち上がりホワイトボードに図を書きながら解説を始めた

「発電所のシステムは基本的には火力発電所も原子力発電所も同じです、どちらも水を高圧蒸気に変え発電タービンを回して電気を起こす構造です、火力発電所の場合は蒸気を発生させる熱源が重油だったり、石炭、天然ガスだったりします、原子力発電所の場合その熱源を原子炉の中でウランを核分裂させ大きな熱を発生させます、ただ核分裂のコントロールが難しく、異常事態になると人の手に負えなくなるのが問題です、これから新設する原子炉は超臨界圧軽水冷却炉の予定です」

「大体分かりました、その超臨界圧軽水冷却炉と言うのを簡単に説明できますか?」

「簡単に言うと今までの原子炉は高圧蒸気だけでタービンを回しています高温の水はタービンを回すのに利用していませんそのため熱の効率のロスが多くまた設備も複雑です、超臨界圧軽水冷却炉は高圧蒸気と高温水の両方を使いタービンを回します、ですから熱効率のロスが少なく設備の簡素化が出来トラブルの発生率が低く建設費用を低く抑えられます」

「勇一郎少しずつ勉強すればいいよ、福島の汚染水問題もあるし、ところで勇一郎そこの横山さん見た事無い?」

「え・横山さん?」

「中学の時の同級生で横山隆、覚えていない?」

「あ~横山隆、覚えているよ、あの悪ガキ」

「悪ガキは余計だよ、その隆の妹さんだよ」

「え~本当に!ごめん、ごめん悪ガキは取り消すよ」

「先生、兄は本当に悪ガキですから取り消す必要はありません」

「勇一郎、七海さんは東大で原子工学を専攻していたからこれから良く教えてもらえよ」

「先生私で良ければご指導します」

「宜しくお願いします、ただその先生と言うのはやめて下さい

「分かりました大泉さんとお呼びします」

 翌日議員会館の事務所から国家戦略室の統括責任者の柳田官房長官にアポを取り挨拶に行く。

「官房長官、昨日次世代都市研究所に行き趣旨に共感しました、私も微力ながら協力致しますので宜しく お願い致します」

「そうか大泉君がメンバーに加わってくれると実現に一歩近づいた気がする、私も全面的にバックアップ

 するので日本の将来のために頑張ってほしい」

「分かりました、日本のために頑張ります、ところで長官は計画の内容はご存知ですか?」

「研究所から計画の骨子は届いている、私も原子力の事は良く分からないが、総合的に判断するとこの計 画以上に原発の安全を確保出来る方法は地震国日本には考えられない、国民の生命財産を守るのが国の 責任で全てにおいて最優先にしなければならない、日本の経済発展のために電気は必要不可欠であり、

 長期的に考えると原発に変る供給源は発電量、コスト的にも今は見当たらない、しかし福島原発の事故 を絶対繰り返してはならない、今の日本には時間が無いオリンピック迄には日本の原子力の安全対策、 福島原発の汚染水問題の解決方法を世界に示さなくては、原発を世界に販売する日本の信用は失墜する

 大泉君私は君の国家愛と情熱に期待している」

「長官の仰る通りだと私も思います、長官、総理はご存知なんですか?」

「もちろんご承知している、閣僚にはまだ説明する段階ではないので知らないと思う、今は国家秘密扱い

 だから君もそのつもりで、どんな横槍が入るとも限らないからね、特に中国、韓国はこの計画を日本の

 軍国化だと反対行動を起こすのは目に見えている、この計画の延長線上には沖縄の普天間基地の移設が

 可能だからね!」


 

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