みつどもえ
15本目
「95代目スケバン巡査、阿佐ヶ谷マキ!見付けた悪は許さない!」
「くっ、見つかったか!」
「アニキ、どうしましょう?」
「ふっ、大人しく観念することね」
「……もう捕まえたつもりか?余裕だな、だが!」
「なにか言い訳でも?」
「言い訳?ほら、俺たちは何も悪いことはしてないぜ?」
「さすがアニキ!」
「そんな訳!コンビニ前のたむろ、ゴミ撒き散らし、純然たる迷惑行為じゃない!」
「くくっ、よぉく見てみな。よぉく、な」
「まさかそんな……ここは、敷地外!?」
「そう……そしてここは、ウチの敷地だ!」
「なんですって!?」
「アニキ、そうだったんスか!?」
「安心しな。あとでちゃんと片付けるさ、お前がな」
「さすがアニキ!抜け目ない!」
「でも、自分ちだからって、なんでもしていい訳じゃ……」
「ゴミ屋敷だってのか?言っただろう?あとで片付けるって」
「そうだそうだ、アニキの言う通り!」
「くっ……」
「諦めないで、スケバン巡査!」
「あ、あなたは!」
「そう、私は52代目スケバン検事、市ヶ谷トキ!」
「なんだと!?」
「加勢するわ、マキ!」
「ありがとう、トキ!でも……」
「そうね、自分の家の玄関先をちょっと散らかしただけでは罪には問えない。だから連れてきたの、強力な助っ人を!」
「アニキ、あの人役に立ってないっスよね?」
「し、黙ってろ!油断したら危険が危ない!」
「さすがアニキ!」
「88代目スケバン議員、保土ヶ谷タキ!罪に問えないというなら、私が問えるようにしてあげる!さぁ、3人で力を合わせて戦うのよ!」
「それは権力の横暴すぎるだろ!」
「あなたが法の穴をつくのが悪い!」
「そうだそうだ!」
「そうっスよアニキ!」
「お前どっちの味方だ!」
「それっぽい方の味方っス!向こうの方が数が多いし!」
「あとで唐揚げ奢ってやるから!」
「アニキ、一生ついて行くっス!」
「……さぁ、茶番は終わったかしら?」
「お前らよりは茶番じゃねぇよ。ちゃんと三権分立しろよ」
「そんな正論ごときに私たちの絆は引き裂けない!」
「なんか初対面っぽくなかったかさっき」
「絆の深さは時間じゃない!」
「あーあーはいはい、絆ね。どれだけのもんか確かめてやろうじゃねえか」
「試す?面白いじゃない、何かしら?」
「結局、誰が一番強いんだ?」
「わたしわたし!」
「え?」
「え?」
「だって逮捕権持ってるし!」
「そんなの、私が立件取り下げたら無意味じゃない!」
「それをいうなら!」
「だったら!」
「喧々!」
「諤々!」
「………!」
「さ、今のうちに逃げるぞ!」
「はいアニキ、さすがっス!でも」
「でも?」
「仲間割れさせてるうちに誰か味方につければよかったんじゃ?」
「やかましい!あんなん関わった時点で負けだわ!」
「自分ちの敷地にゴミ撒いて挑発しといて逃げれるアニキ、さすがっス!」
「……お前、実は俺の事バカにしてるだろ!」
「もちろんっス!さすがっス!」
「ざけんな!もうお前なんて知らねぇ!」
「……アニキ健忘症?」
「ほんとふざけんなよお前……」




